平山夢明

平山夢明の人物紹介

平山夢明（ひらやま ゆめあき、1961年11月17日生まれ）は、日本を代表するホラー小説家兼実話怪談作家です。神奈川県川崎市出身で、法政大学の第二高等学校を卒業後、法政大学に進学しますが中退。その学生時代にはのめり込むようにホラー映画の自主制作に取り組み、映画監督の一瀬隆重や手塚眞、犬堂一心らと知り合うことになります。

平山は、TV番組『三宅裕司のえびぞり巨匠天国』に投稿した作品「ペキンパーの男」で「銀監督」賞を獲得し、その後、映画評論家としても活動を展開します。雑誌「週刊プレイボーイ」では、“デルモンテ平山”の名義でZ級ホラー映画のレビューを多数執筆し、次第に作家としての地位を確立します。1994年に小説『異常快楽殺人』にて正式に作家デビューを果たし、以降は多くの短編小説やシリーズものを発表してきました。特に、「超」怖い話シリーズや「東京伝説」シリーズは、その名を広めるきっかけとなりました。

平山は2006年に短編小説「独白するユニバーサル横メルカトル」で日本推理作家協会賞短編部門賞を受賞。この作品は光文社から刊行され、後に同名の作品集も出版され、2007年度の『このミステリーがすごい!』国内部門で一位を獲得しました。ホラーや怪談というジャンルに収まり切らない多様な創作活動を展開し、短編も数多く手がけています。

活動の幅広さと有名作品

平山夢明は、ホラー小説だけでなく、映画監督やラジオパーソナリティとしても活動し、そのクリエイティブな才能を発揮しています。2009年にはFM東京で「バッカみたい、聴いてランナイ!」というラジオ番組を開始し、翌年以降も番組名を改題しながら続け、京極夏彦をレギュラーゲストに招くなど、リスナーの支持を集めました。その後、約4年にわたって「東京ガベージコレクション」が放送されたのち、終了を迎えます。

作品としては、代表的な短編集『ダイナー』や『暗くて静かでロックな娘』、『デブを捨てに』など、数多くの著作群があり、また映画化された作品も多いのが特徴です。特に『ダイナー』は、大きなヒットを記録し、映画としても制作され、彼の作品の影響力を証明しています。また、彼はホラーにとどまらず、ノンフィクションやエッセイ執筆にも挑戦し、その独自の視点から見た社会や人間についての考察を提供し続けています。

彼のスタイル

デルモンテ平山としての映画評論では、ユーモアを交えた辛辣な批評が特徴であり、映画秘宝のコラムでもその独特の文体が光ります。彼の作品は単に恐怖を描くのではなく、その背景にある複雑な人間心理や社会問題にも目を向けており、そのため彼のファン層は広範囲にわたります。平山夢明の作品は、普通のホラーや怖い話とは一線を画し、独特の魅力で読者を惹きつけています。今後も彼の創作活動がどのように発展していくのか、注目が集まります。

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