平成14年台風第15号

平成14年台風第15号（Rusa）の影響と被害

平成14年台風第15号、通称「Rusa」は2002年8月に発生し、日本および韓国に甚大な損害をもたらした台風として記録されています。この台風は、8月23日に日本の南東で発生し、マレーシアが命名したアジア名「ルーサー」として知られています。台風は発生後急速に勢力を強め、特に29日に奄美大島北部を通過、その後韓国南西部の全羅南道に上陸しました。上陸時には中心気圧が960hPa、最大風速が35m/sに達しました。

台風による豪雨と被害状況

この台風が引き起こした豪雨は、朝鮮半島において48時間で少なくとも900mmに達しました。この異常気象は特に韓国西部、江原道や慶尚北道などでの大規模な被害につながり、最終的には死者151名、行方不明者33名、浸水した家屋は27,562棟、損壊家屋は9,086棟に上りました。この台風による道路や橋の損傷箇所は1,820ヶ所に達し、被害総額は約450億ドルにのぼるとされています。

この影響の大きさは、1998年の豪雨災害に匹敵する規模であり、韓国の歴史において特筆すべき大規模な水害となりました。例えば、1972年や1977年に発生した関連災害と比較しても、死者数や被害額において上位に立つ事例として記憶されています。

日本における影響

日本でもこの台風の影響がみられました。負傷者は12人（重傷者4人、軽傷者8人）、全壊1棟、半壊10棟、一部損壊が126棟、特に床上浸水が105棟、床下浸水が275棟という結果でした。特に鹿児島県では大雨が記録され、川陵では870.5mmの降水量を記録しました。高山では風速56.7m/sの瞬間風速も観測され、これにより日本でも局地激甚災害に指定されることとなりました。台風による死者と行方不明者の合計は246人となりました。

台風名の変更

台風15号のアジア名「ルーサー」は、この台風の影響の大きさから、今後の使用が中止されました。そのため、次の台風には「ヌーリ」という新たな名前が与えられることになりました。

まとめ

この台風Rusaは、発生からの進路において日本と韓国に大きな影響を及ぼし、多数の被害をもたらしました。その影響は両国にとって記憶に残るものとなり、今後の災害対策にも影響を与える重要な事例となっています。

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