平成18年台風第10号

平成18年台風第10号の概要

平成18年台風第10号、国際名ウーコン（Wukong）は、2006年8月13日に小笠原諸島南西海上で発生しました。台風は急速に発達しながら北西へ進み、発生からわずか4日後の8月18日1時には宮崎県に上陸しました。その後、台風は同日昼前に熊本市に達し、さらに熊本市から山鹿市付近で停滞しました。この停滞により、九州地方には長時間にわたる暴風雨がもたらされました。

台風の進行は遅く、上陸から18時頃までほとんど動かなかったため、雨と風の影響を受ける地域は大きな被害を受けることとなりました。その後、台風は北上を続け、福岡県の久留米市や福津市を通過し、上陸から28時間後の8月19日未明には宗像市沖の日本海に抜け出しました。台風はその後、8月20日12時に日本海で熱帯低気圧に変わりましたが、影響は長引くこととなりました。

被害状況

台風による被害は広範囲に及びました。高知県では高波に巻き込まれたサーファーが1名死亡する事故が発生するなど、海関連の事故が相次ぎました。また、九州地方では負傷者が5名、住宅において全壊1棟、半壊が3棟、さらには一部破損が3棟、床上浸水1棟、床下浸水が11棟という被害を確認しました。加えて、非住宅の被害も12棟に及びました。このような状況を受けて、九州各地では避難勧告が発令される事態となりました。

さらに、台風通過後も大気の状態は不安定であったため、8月22日には大阪府豊中市で1時間あたりの降雨量110mmを記録するほどの非常に激しい雨が観測され、広範囲にわたって影響を及ぼしました。

まとめ

平成18年台風第10号は日本列島において、多くの地域に暴風雨と大雨をもたらし、大きな被害を引き起こしました。特に九州地方では、長時間にわたる暴風雨の影響により、住民に深刻な影響が及びました。この台風の事例は、台風の進行速度や影響範囲の重要性を示すものであり、今後の防災対策においても重要な教訓となるでしょう。

関連リンク

• - 平成18年台風10号等による大雨について (PDF)
• - デジタル台風：台風200610号（WUKONG）- 総合情報（気圧・経路図）

この台風は、自然災害に対する備えの重要性を我々に再認識させる出来事でした。

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