平成24年台風第24号

平成24年台風第24号（ボーファ）の概要と影響

平成24年台風第24号、アジア名「ボーファ」は2012年11月27日にフィリピンに上陸した台風である。この台風は11月23日にカロリン諸島近海で形成が始まり、25日に熱帯低気圧に変わり、ついに27日に台風と認定された。ボーファという名前はカンボジアに由来し、花を意味する。この台風にはフィリピン名として「パブロ」が付けられた。

台風は発生後、西へ進行し、12月3日にパラオの南方を通過。その後、12月4日にフィリピンのミンダナオ島の東岸に上陸。島を横断しながら南シナ海に抜けた後も進行を続けた。台風は南シナ海で停滞し、8日ごろからはルソン島へ近づいたが、9日には熱帯低気圧へと弱まり、10日には完全に消失した。

台風による影響

パラオでの準備と影響

台風接近に備え、12月1日にはパラオ国家危機管理局が公共施設に避難所を設けるなどの対策を講じていた。結果的には進路がずれ、大きな被害は免れた。

フィリピンでの甚大な被害

フィリピンでは、特にミンダナオ島を中心に強風と豪雨が襲い、広範囲にわたって倒木や飛来物、さらに洪水や土石流が発生した。その結果、12月6日までに確認された死者数は、ミンダナオ島の東岸で258名、南部のバターン州やコンポステラ・バレー州で191名、合計で475名に達した。行方不明者は377名にも上り、台風の影響で約18万人が避難を余儀なくされた。

さらに、洪水の影響で25万人以上が住居を失う事態となり、9日までに確認された死者数は540名に達した。全土での被災者数は540万人を超え、政府はこれを国家災害と見なし、適切な対応を講じた。台風直後のミンダナオ島では、10日にM5.8の地震も発生し、さらなる混乱を引き起こした。

今後の影響

ボーファという台風名は、この台風限りで使用が中止され、以降は「アンピル」という新しい名前が使われることが決定された。これにより、台風名もリセットされることとなる。

まとめ

平成24年台風第24号（ボーファ）は、その進路と影響によってフィリピンに甚大な被害をもたらした記憶の残る台風であった。住民の避難や救助活動が急務であった中、新たな名称の流れも生まれた。今後の災害対策において、過去の教訓が活かされることが期待される。

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