平成30年台風第24号

平成30年台風第24号の概要

平成30年台風第24号（チャーミー／Trami）は、2018年9月21日に生まれ、9月30日に日本に上陸した。これは、上陸した台風の中でも、特に強い勢力であったことから、その影響は広範囲に及んだ。これ以降、全国各地で記録的な暴風や大雨が観測された。

台風の発生と移動

この台風は9月18日にマリアナ諸島近海で形成された低圧部から発展し、20日に熱帯低気圧として確認された。その後、21日に台風としての強度を持ち、アジア名チャーミーと命名された。台風は25日には猛烈な勢力に達し、29日には南西諸島に接近。29日夜から30日にかけて和歌山県に上陸し、その後は速やかに温帯低気圧に変わった。

気象的影響

台風の接近に伴い、全国各地で最大瞬間風速や高潮が記録された。特に鹿児島県与論町では56.6m/sの風速が観測され、東京都八王子市でも45.6m/sの記録があった。高潮の影響で紀伊半島などでは過去最大の高潮位を更新する地点もあった。

被害状況

台風の影響で、特に鹿児島県では多くの家屋が被害を受け、全壊47棟、浸水165棟など深刻な状況に陥った。沖縄県や宮崎県でも倒木や道路冠水などの被害があり、合計で52人が重軽傷を負った。また、名瀬湾の防波堤灯台が完全に消失するなど、インフラへの影響も大きかった。

インフラへの影響と復旧作業

台風による停電は、東京電力管内で40万戸以上に達し、特に神奈川県や千葉県などの地域で影響が強かった。また、空の便も欠航が相次ぎ、関西国際空港では多くの便がキャンセルされた。JR東日本やJR西日本も運休が発表され、混乱を来した。特に、JR東日本では首都圏全線で計画的な運休が初めて実施された。

農林水産業の被害

地域の農業にも大きな被害があり、特に太平洋側では塩害が発生。千葉県では14億円以上の損失が、愛知県では約25億円が確認されている。さらに、静岡県の水産関係では、漁船の衝突や養殖施設の損壊などが相次ぎ、2億6300万円の損害が発生した。

まとめ

平成30年台風第24号はその強大な威力で日本各地に甚大な被害をもたらした。特に南西諸島や東日本の太平洋側が重い被害を受け、生活やインフラは大きく影響を受けた。今後の台風シーズンに備え、充分な準備と警戒が求められる。

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