平池三記

平池 三記

平池 三記（ひらいけ みき、1969年9月15日 - ）は、日本の著名なラグビー指導者の一人です。特に、強豪校として知られる常翔学園高校ラグビー部で監督を務め、日本の高校ラグビー界において歴史的な一歩を記した人物として知られています。香川県の出身です。

経歴

平池氏は、香川県立坂出高等学校、そして大阪教育大学で学びました。大学卒業後、一度は一般企業で経験を積んだ後、教育の世界へ転じました。1999年には、現在の常翔学園高校にあたる大阪工業大学高校に数学科の教員として着任します。

教育者としての道を歩む傍ら、ラグビーとの関わりも深めていきます。2001年からは、大阪工業大学高校ラグビー部で副部長として指導に携わるようになりました。長年にわたり、高校生たちの教育とラグビーを通じた育成に情熱を注いできたのです。

常翔学園高校ラグビー部監督就任と花園での挑戦

平池氏のキャリアにおける大きな転換点は、2022年9月に訪れました。当時の常翔学園高校ラグビー部では、部内で発生した不祥事を受け、野上友一監督兼部長がその責任を負って辞任しました。この状況下で、平池氏は後任として、ラグビー部の監督と部長の職を同時に引き受けることとなったのです。

この監督就任は、日本の高校ラグビー界にとって非常に画期的な出来事でした。同年度に行われた第102回全国高校ラグビー大会では、常翔学園高校を率いて花園の舞台に立ちました。これは、女性が全国高校ラグビー大会でチームの指揮を執る初の事例であり、大きな注目を集めました。チームはBシードとして2回戦からの登場となりましたが、初戦で尾道高校に惜しくも敗れ、その挑戦は幕を閉じました。結果としては残念なものでしたが、彼女が花園で采配を振るったことは、日本の高校スポーツ、特に男性が中心とされてきたラグビー界における多様性の推進という点で、重要な意味を持つ出来事でした。

その後の活動と退任

2023年度も引き続きチームの指導にあたりました。このシーズンには、春の選抜大会でベスト4に進出するなど、確かな手腕を発揮しました。しかし、同年5月に実施された大阪府総体では、秋の花園予選で上位シード権（Aシード獲得圏内の3位以内）を確保することができませんでした。そして、花園予選では第3地区のBシードとして決勝まで勝ち進んだものの、Aシードとして臨んだ東海大大阪仰星高校との一戦に敗れてしまい、全国大会への出場を逃しました。

この花園予選決勝での敗戦をもって、平池氏は常翔学園高校ラグビー部監督の職を退きました。ただし、ラグビー部の部長職は継続して務めています。

平池三記氏の監督としての期間は比較的短いものでしたが、女性として初めて花園で指揮を執ったという事実は、日本のラグビー史において特筆すべき功績と言えるでしょう。彼女の経験と実績は、今後の女性指導者の育成や、ラグビー界全体の発展にとって貴重な財産となることが期待されます。

関連情報

香川県出身の人物
香川県立坂出高等学校の卒業生
大阪教育大学の関係者
常翔学園中学校・高等学校の教職員

出典：各種報道発表、公式情報および学校関連資料に基づく。

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