平間正博

平間正博について

平間正博（ひらま まさひろ、1948年1月2日生まれ）は、日本における著名な化学者であり、特に東北大学の名誉教授として知られています。東京都目黒区で生まれ、1966年に福島県立福島高等学校を卒業した後、1970年に東北大学の理学部化学科を卒業します。彼の研究の基礎となる学問的指導を受けたのは伊東椒教授であり、1972年には東北大学大学院理学研究科の化学専攻で博士前期課程を修了しました。

職業キャリア

平間はその後、住友化学工業に入社し、1977年に東北大学大学院で博士後期課程を修了、理学博士の学位を取得しました。博士課程修了後は、アメリカ・ピッツバーグ大学やマサチューセッツ工科大学（MIT）で博士研究員としてのキャリアを積みました。1980年には、日本のサントリー生物有機科学研究所で研究員としての活動を開始し、その後、1983年に東北大学理学部化学第二学科の助手に就任しました。

1986年には助教授に、1989年には教授に昇進、2006年には大学院理学研究科附属巨大分子解析研究センターのセンター長を務めました。彼の研究分野は、天然物化学や天然物合成化学に多岐にわたり、特にシガトキシンの全合成や抗シガトキシン抗体の作製、9員環エンジイン抗生物質の全合成などが評価されています。

2008年からはディスティングイッシュトプロフェッサーとしての地位を得て、日本化学会の理事やフェロー、さらには名誉会員として同学会に貢献しました。2012年には東北大学を退職し、大阪府立大学大学院の理学系研究科で客員教授として活動を続けています。また、株式会社糖鎖工学研究所の顧問としても活躍しています。

教育者としての側面

平間は、数多くの学生を指導してきました。代表的な指導を受けた学生には、大石徹教授（九州大学大学院理学研究科）や大栗博毅教授（東京大学大学院理学系研究科）などがいます。彼の教育方針は、学生たちに対して深い知識と実践的な研究スキルを身につけさせることを重視しています。

受賞歴

平間正博は、数多くの賞を受賞しており、その功績が高く評価されています。1997年には井上学術賞、2000年には日本有機合成化学協会賞、2004年には日本化学会賞を受賞。2010年には藤原賞、2011年には紫綬褒章を受章し、2019年には日本学士院賞を獲得しました。また、2022年には春の叙勲で瑞宝中綬章を受章し、その地位をさらに確立しています。

以上のように、平間正博は日本の化学界に多大な影響を与え続けている研究者であり、彼の業績は今後も高く評価されるに違いありません。

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