幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする

アルバム概要

『幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする』は、BLANKEY JET CITYの4枚目のスタジオアルバムで、1994年5月25日に東芝EMIよりリリースされました。このアルバムは、メンバーが女装をしているジャケットアートが特徴的で、これはメンバー自身の提案によるものです。彼らは当時のインタビューで、これを「ユーモア」という視点から説明していました。その他にもポスターで使われた写真が存在し、2008年にリリースされた「Monkey Strip Act.2」のジャケットにも使用されています。

音楽的には、従来のBJCの強いロックスタイルから少し離れ、ジャズやアコースティックの影響を色濃く反映した楽曲が多く収められています。本作のレコーディングはロサンゼルスで行われ、多くの楽曲にはホーンセクションが取り入れられており、より豊かな音楽表現を実現しています。また、社内レーベルは、デビュー以来所属していたNonfixxからEASTWORLDへと変更されています。

収録楽曲

アルバムには多彩な楽曲が収録されています。以下はその一部を解説します。

円を描く時

メジャーデビュー後、ウッドベースが初めて導入された曲で、元々はアコースティック・ギターとパーカッションのシンプルな編曲でしたが、土屋の提案でウッドベースが加わりました。名古屋時代からの照井の演奏も特徴的です。

風になるまで

こちらは5枚目のシングルとしてもリリースされた楽曲で、オーケストラ・アンサンブルが特徴であり、こちらも土屋のアイデアに基づいています。

カモメ

独特の雰囲気を持つこの曲は、聴く者を引き込む魅力があります。

嘆きの白

後にベストアルバム『国境線上の蟻』に収録された曲で、多くのリスナーに愛されています。

螺旋階段

この曲では、サビで弾くコードが浅井ではなく土屋という新しい試みがなされており、リズムの複雑さが印象的です。

小さなガラスの空

サビのコード進行が浅井のお気に入りで、「この曲がアルバムの中で最も難易度が高い」とのコメントがあります。実際に演奏するのは非常にチャレンジングな楽曲です。

幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする

このアルバムのタイトル曲で、後にベストアルバム『Blankey Jet City 1991-1995』にも収録されています。

砂漠

引き込まれるような旋律が特徴的なこの曲も収録されています。

青い花

4枚目のシングルとしてもリリースされたこの曲は、後のベストアルバム『THE SIX』に登場します。

総括

『幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする』は、BLANKEY JET CITYの音楽的な幅を広げる重要なアルバムであり、聴く者に深い体験を提供しています。ジャズやアコースティック色が加わったことで彼らの音楽はより豊かさを増し、ファンから愛され続けています。

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