幻のドードーを探せ

『幻のドードーを探せ』(Dough for the Do-Do)は、1949年9月2日に公開された、アメリカ合衆国のアニメーションスタジオ、ワーナー・ブラザース製作の短編アニメーション作品です。名作シリーズ『メリー・メロディーズ』の一つとして制作され、1938年の白黒作品『Porky in Wackyland』をカラーでリメイクした作品という位置付けとなっています。

主演は人気キャラクター、ポーキー・ピッグ。監督は、数々の名作アニメーションを世に送り出したフリッツ・フレレングが務めています。本作品は、ポーキーのコミカルな演技と、鮮やかな色彩、そしてテンポの良い展開が魅力的な、子供から大人まで楽しめる作品に仕上がっています。

物語は、絶滅したとされる幻の鳥、ドードーの捕獲を目的に、ポーキーがアフリカの奥地にある奇妙な土地“へんてこランド”へと冒険に旅立つところから始まります。このへんてこランドには、個性豊かな奇妙な生き物たちが暮らしており、ポーキーは彼らの妨害を受けながらもドードーを探し求めます。

道中、ポーキーは「ドードーの情報はこちら」と書かれた看板を見つけ、その案内に従ってトンネルをくぐります。トンネルの先には、なんと一羽のドードーがいました。ポーキーは驚きながらも、そのドードーが「最後のドードー」であることを確認します。

ここから、ポーキーはありとあらゆる手段を使ってドードーを捕まえようとしますが、ドードーはなかなか捕まりません。様々なドタバタ劇を繰り広げた後、ポーキーは思わぬ作戦に出ます。彼はなんと、自らがドードーに変装し、「わ、私は最後のドードーで、6兆ドルの価値があるんだ！」とドードーを騙します。

この作戦は見事に成功し、偽物のドードーに騙された本物のドードーは、ポーキーに手錠をかけられてしまいます。「金持ちだ！最後のドードーを捕まえたぞ！」と大喜びするポーキーですが、変装がバレてしまうと、今度はドードーに引っ張られてしまいます。しかし、最終的にはポーキーがドードーを捕獲し、大喜びで故郷へと帰っていくという筋書きです。

しかし、物語はここで終わりません。ポーキーが去った後、残されたドードーは「あれが最後のドードーだってさ！」と笑いながら踊り出すのです。実はドードーは絶滅しておらず、ポーキーの騒動は全てドードーにとっては楽しい遊びだったというオチが待っていました。

本作品は、ポーキー・ピッグのコミカルな演技と、予測不能なストーリー展開、そして鮮やかな色彩が魅力的な作品となっています。1938年に公開された白黒版『Porky in Wackyland』のリメイク作品という位置づけですが、カラー化によってさらに魅力的な作品へと生まれ変わっています。

また、本作品は『ルーニー・テューンズコレクション　ダフィー&ポーキー特別版』などの映像ソフトにも収録されており、現在でも多くのファンに愛されています。ドードーというユニークな題材と、予測できないストーリー展開は、何度観ても楽しめる作品と言えるでしょう。 この作品は、子供から大人まで楽しめる、まさに時代を超えた名作アニメーションの一つです。

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