幻想水滸伝 紡がれし百年の時

幻想水滸伝 紡がれし百年の時

『幻想水滸伝 紡がれし百年の時』（げんそうすいこでん つむがれしひゃくねんのとき）は、2012年2月9日にコナミよりリリースされたPlayStation Portable用のコンピュータRPG作品です。このゲームは、シリーズの新たなエピソードであり、キャッチコピーに「求めるのは、秩序か、自由か。」というフレーズが用いられています。

概要

本作は、シリーズの前作『幻想水滸伝ティアクライス』から3年2ヶ月後に登場した完全新作です。旧シリーズの設定とは異なる新たな世界観が展開される中、100年周期で出現する怪物「テラスファルマ」に対抗するために建国された「アイオニア聖皇国」の物語が描かれています。ゲームの舞台は、聖皇暦300年、テラスファルマが再び現れる年です。

あらすじ

テラスファルマは、百年ごとに全てを食い尽くす怪物で、これに対抗するためアイオニア聖皇国が設立されました。この国は周辺地域に過剰な負担を強いており、聖皇暦300年には、既にアイオニアから独立した地域が自力で土地を守ろうとしていました。物語の主人公とその仲間、ミュラとジーノも、常日頃の修行に励んでいました。しかし、彼らは突然、テラスファルマの使者と遭遇し、逃げ込んだ砦の遺跡で謎の少年ゼフォンと出会うことで、100年前へと飛ばされる運命に導かれます。

世界観

前作と共通する「百万世界」という概念がありますが、今作では「過去に干渉することで生まれる複数の可能性」といった新たな視点が与えられています。ゲームの時代背景には、300年前に二つの大陸を支配していた大帝国が存在し、その帝国と戦う宿星の物語が根底にあります。彼らを滅ぼす存在としてテラスファルマが現れ、結界が張られていました。100年ごとに結界が弱まるため、アイオニア聖皇国が建国され、脅威にさらされています。

テラスファルマと時代樹

「テラスファルマ」は、100年ごとに出現する危険な存在で、この作品の中心にあるテーマです。この怪物は300年前の事件によって生まれ、結界が弱まると現れます。一方、「時代樹」はこの物語において重要な役割を果たす存在です。触れることで過去に移動することができ、異なる時代に影響を及ぼすことが可能です。また、「真の時代樹」は世界を枝分かれさせる象徴的な存在であり、物語の進行と共にその解明が進みます。

登場人物

物語の中心には、主人公や仲間たちが存在します。主人公はテルベの里出身の剣士であり、ミュラは彼の幼馴染の魔術師、ジーノは魔石職人です。この3人が共にトルワドの技術を受け継ぎ、時を超えた冒険に挑んでいく過程が描かれています。仲間たちも様々な背景を持ち、ストーリーに彩りを与えています。

アイオニア聖皇国

アイオニア聖皇国は、テラスファルマ迎撃を名目に設立された国家です。トップを支える家々や官僚組織、近衛部隊などが存在し、周辺地域への影響力を強めています。しかし、その傲慢な姿勢から周辺地域との対立が生じ、次第にその存在意義が問われることになるのです。

総評

『幻想水滸伝 紡がれし百年の時』は、壮大な物語や緻密な世界観、登場キャラクターたちの深い背景を織り交ぜながら、プレイヤーに多くの選択と影響を与えるRPGとしての魅力を持っています。テラスファルマとの戦いや、仲間たちとの絆が果たす役割、さらにはその中での自由と秩序の選択が、プレイヤーに考えさせる作品となっています。

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