広島市歌

広島市歌

広島市歌は、広島市の歴史と深く結びついた3つの歌で構成されています。それぞれの歌は、時代の背景を反映し、広島市民の想いを表現しています。

初代 (1912年)

制定: 1912年（明治45年）
作詞: 矢田部藤吉
作曲: 納所弁次郎
解説: 矢田部藤吉は市内で歯科医院を営み、納所弁次郎は学習院教官でした。楽譜は東書文庫に所蔵され、重要文化財に指定されています。

2代目 (1929年)

制定: 1929年（昭和4年）
作詞: 畑耕一
作曲: 永井建子
解説: 昭和産業博覧会の開催を記念して中国新聞社が選定し、広島市に寄贈されました。畑耕一は小説家、永井建子は元陸軍戸山学校軍楽隊長です。作曲はパブリックドメインですが、作詞はアメリカ合衆国で著作権保護期間中です。

3代目 (1965年)

制定: 1965年（昭和40年）
作詞: 西村福三
作曲: 清水脩
解説: 原子爆弾投下から20年の節目に、戦後演奏の機会が失われていた2代目市歌に代わる新市歌として制定されました。歌詞は全国公募され、広島市立戸坂小学校校長・西村福三の作品が入選しました。発表音楽会は広島市公会堂（現在の広島国際会議場）で開催されました。

ひろしま平和の歌 (1947年)

選定: 1947年（昭和22年）
作詞: 重園贇雄
作曲: 山本秀
解説: 毎年8月6日の広島平和記念式典で演奏される、広島市にとって重要な楽曲です。広島県民歌がないため、広島市が直接関わらない行事でも代用曲として演奏されることがあります。

まとめ

広島市歌は、初代から3代目まで、それぞれの時代を反映した歌として存在しています。特に、現在の市歌は、原爆からの復興と平和への願いが込められた、広島市民にとって特別な歌です。また、「ひろしま平和の歌」も、平和を願う象徴として、広く親しまれています。

参考文献

広島市役所 編『新修 広島市史』第4巻 文化風俗史編（広島市、1958年）

関連項目

広島県の市町村歌一覧

外部リンク

* 広島市歌

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