広島県道329号飯田吉行線

広島県道329号飯田吉行線

広島県道329号飯田吉行線は、広島県東広島市内を東西に横断する計画を持つ一般県道です。正式名称は「ひろしまけんどう329ごう いいだよしゆきせん」と読みます。

概要

この路線の起点は、東広島市八本松町飯田二丁目に所在する磯松工業団地交差点です。ここでは、広島県道80号東広島向原線と接続しています。終点は、東広島市西条町吉行の中川交差点に計画されており、国道375号と接続するほか、将来的に整備される予定の広島県道59号東広島本郷忠海線バイパスの起点ともなる位置です。この県道は、起終点間を結ぶ幹線道路として、東広島市内の交通ネットワーク強化を目指して計画されました。

歴史

広島県道329号飯田吉行線は、比較的新しい県道路線として認定されました。具体的には、1996年（平成8年）4月25日付の広島県告示第469号によって、正式に県道路線として認定されています。

路線状況

認定から年月が経過していますが、広島県道329号飯田吉行線はその全区間が供用されている状態ではありません。現状では、東広島市西条町寺家から西条町西条にかけての一部の区間を除いて、多くの区間が未開通の状態です。計画されている総延長に対して、実際に車両が通行できる区間は限定的となっています。

この路線が将来的に全通した際には、東広島市内の主要な東西方向の軸である国道486号の機能を補完するバイパス道路としての役割を担うことが期待されています。これにより、地域内の交通渋滞の緩和や、東西方向のアクセス性向上が見込まれています。

現在、特に整備が待たれている区間の一つに、西条町寺家から西条駅北口付近までの「第4工区」と呼ばれる区間があります。この区間については、当初2026年（令和8年）末までの開通を目指して工事が進められていました。しかしながら、平成30年7月に発生した西日本豪雨災害や、その後の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行といった予期せぬ事態の影響を受け、工事の進捗に遅れが生じていると伝えられています。関係機関は、引き続き早期の完成に向けて努力を続けています。

地理

広島県道329号飯田吉行線は、その全線が広島県東広島市のみを通過する路線です。八本松町から西条町にかけて、東広島市の中心部に比較的近いエリアを結ぶルートとなっています。

沿線には、地域医療の中核を担う東広島医療センターが立地しています。また、市民に親しまれている御建公園内にある野球場や、歴史のある御建神社もこの県道の沿線またはその近くに位置しています。さらに、古代の主要な寺院跡である安芸国分寺跡も、この路線の周辺に所在しており、地域の歴史や文化に触れることができるポイントとなっています。

路線全体の整備が進むことで、これらの公共施設や歴史的な場所へのアクセスが改善されることが期待されます。

もう一度検索