広島県道336号津江郷原線

概要

広島県道336号津江郷原線（ひろしまけんどう336ごうつえごうはらせん）は、広島県の東広島市黒瀬町津江を起点とし、呉市郷原町に至る一般県道です。この路線は、東広島市と呉市の一部地域を結ぶ、全長5.0キロメートルと比較的小規模な県道として位置づけられています。地域の生活道路としての役割を担っており、主に東広島市黒瀬町南部と呉市郷原町北部を結ぶルートを提供しています。路線の大部分は山間部や丘陵地を通過し、沿道には集落が点在しています。

路線データと歴史

本路線は、平成2年（1990年）に広島県によって県道として認定されました。その総延長は前述の通り5.0キロメートルです。

起点: 東広島市黒瀬町津江
具体的な場所としては、広島県道34号矢野安浦線との交差点にあたります。
終点: 呉市郷原町
郷原バス停前交差点が終点であり、ここでは国道375号に接続します。
総延長: 5.0 km

認定以前、本路線のうち起点である東広島市黒瀬町津江から東広島市黒瀬町兼沢までの区間は、広島県道34号矢野安浦線の一部でした。また、現在の広島県道336号津江郷原線として認定される前の1990年までは、同一番号ながら「広島県道336号兼沢郷原線」という名称でした。これは、起点が現在の津江ではなく兼沢に置かれていたためと考えられます。つまり、現在の路線は、旧県道の一部を編入し、起点位置を変更することで成立した歴史を持っています。

路線状況

広島県道336号津江郷原線の現状について特筆すべき点は、その道路幅員です。全体的に見て、道路の幅が狭い区間が多く存在します。特に山間部や集落内を通過する区間では、大型車の通行が困難であったり、離合（すれ違い）に注意が必要な箇所が見られます。これは、路線の多くが古い集落間を結ぶ生活道路を改良した経緯や、総延長が比較的短いことなどが影響している可能性があります。これらの狭隘区間は、通行する車両の速度を抑制し、安全な運転を心がける必要があります。

本路線には、いくつかの河川を跨ぐ橋梁が存在します。確認されている主な橋梁は以下の通りです。

玉月橋（たまつきばし）: 東広島市内を流れるイラスケ川に架かる橋です。
新林渡橋（しんばやしわたしばし）: 呉市内を流れる黒瀬川に架かる橋です。

これらの橋梁は、路線の連続性を保つ上で重要な役割を果たしています。

地理

広島県道336号津江郷原線が通過する自治体は、以下の2市にまたがっています。

東広島市
* 呉市

路線は、東広島市黒瀬町の南部から呉市郷原町の北部へと抜けるルートを取ります。起点は東広島市黒瀬町津江で、前述の通り広島県道34号矢野安浦線と接続します。この県道34号は、広島市安芸区矢野から呉市安浦町に至る主要な地域高規格道路の一部を形成する路線です。一方、終点は呉市郷原町で、ここでは国道375号に接続しています。国道375号は、広島県大竹市から島根県大田市に至る主要幹線道路であり、呉市郷原町付近では東広島市黒瀬町や西条方面、あるいは呉市中心部方面へのアクセスを担っています。したがって、本路線は、県道34号と国道375号という、地域の広域交通を支える二つの主要道路を結ぶ役割も果たしていると言えます。

沿線には、地域の公共施設や教育機関が存在します。特に終点付近の呉市郷原町には、地域住民の活動拠点である呉市郷原市民センター郷原支所や、子供たちが通う呉市立郷原小学校が見られます。これらの施設は、本路線が単なる通過道路としてだけでなく、地域住民の日常生活を支える重要なインフラであることを示しています。

広島県道336号津江郷原線は、総延長こそ短いものの、東広島市と呉市の市境付近に位置し、地域の生活や隣接する市町への移動を支える上で欠かせない役割を担っています。全般的に狭い区間が多いという特徴を持ちますが、通行に十分注意を払うことで、地域の魅力を感じながら通行できる路線と言えるでしょう。

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