広島県道382号熊野松永線

広島県道382号熊野松永線

広島県道382号熊野松永線（ひろしまけんどう382ごう くまのまつながせん）は、広島県福山市内を通過する一般県道です。福山市熊野町の広島県道72号福山沼隈線交点を起点とし、同市柳津町（やないづちょう）の新池五差路交差点（広島県道47号鞆松永線交点）を終点とする、総延長約5.9キロメートルの路線です。福山市南部の地域間連絡や沿線住民の生活を支える重要な役割を担っています。

概要

本路線の起点は福山市熊野町にあり、地域幹線道路である広島県道72号福山沼隈線と接続しています。ここから北西方向へ進み、終点は福山市西部に位置する柳津町の新池五差路交差点に至ります。この交差点では、交通量の多い広島県道47号鞆松永線と交差・接続しています。路線の総延長は、公称で約5.9キロメートルとされています。

歴史

本路線は、昭和30年代にその前身が誕生しました。具体的には、1960年（昭和35年）10月10日付の広島県告示第682号により、「広島県道250号熊野松永線」として一般県道に認定されたのが始まりです。当時の終点は松永市柳津町に定められていました。その後、行政区画の変更が路線の表記に影響を与えます。1966年（昭和41年）5月1日、福山市と松永市が対等合併して新たな福山市が設置されたことに伴い、終点の所在地名が「松永市柳津町」から「福山市柳津町」へと変更されました。

さらに、1972年（昭和47年）11月1日には、広島県が管理する県道全体の路線番号が再編されました。この再編によって、旧県道250号は現在の「広島県道382号」へと番号が変更され、現在に至っています。比較的近年の変更としては、2005年（平成17年）2月1日に福山市が周辺の沼隈郡沼隈町を編入したことが挙げられます。この編入の結果、本路線の起点と終点の両方が福山市域内に位置することとなり、全線が単一の市域のみを通過する路線となりました。このように、本路線は認定以降、複数の行政区画の変更を経て、その形態を現在に至るまで変化させてきました。

路線状況

広島県道382号熊野松永線の道路状況は、区間によってばらつきが見られます。特に、起終点に近い部分には、依然として道幅が狭い区間が存在しており、大型車両同士のすれ違いや通行が困難な場面が見られます。これらの狭隘区間は、改良が待たれる状況にあります。一方で、路線の中間部分、具体的には福山市熊野町の一部から福山市金江町藁江にかけての区間は、比較的早い段階から改良が進められており、片側一車線が確保された比較的円滑に通行できる区間となっています。

道路利用者への案内という点では、いくつかの地点に県道標識が設置されているものの、全体として不十分であるとの声があります。特に、福山市金江町内においては分岐が多く、次に進むべき方向を示す標識が不足している箇所があるため、不慣れなドライバーは進路を判断するのに迷いやすい状況となっています。こうした案内標識の整備は、路線の利用促進や安全確保の観点から課題と言えるでしょう。

道路施設

本路線の沿線には、いくつかの道路構造物が見られます。その中でも特筆すべきものとしては、福山市内を流れる菅田川を渡河するために架けられた「菅田橋」が挙げられます。

地理

広島県道382号熊野松永線は、その約5.9キロメートルの全線が広島県福山市を通過します。通過する地域は、郊外の住宅地や田畑が混在するエリアです。主要な交差道路は、前述の通り、起点付近で広島県道72号福山沼隈線に、終点付近で広島県道47号鞆松永線に接続しています。沿線には、地域の教育を担う施設として福山市立至誠中学校や福山市立金江小学校が立地しており、通学路としての機能も持っています。

関連項目

• - 広島県の県道一覧

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