広島県道451号三坂手入線

広島県道451号三坂手入線（ひろしまけんどう451ごう みさかてにゅうせん）は、広島県庄原市と神石郡神石高原町を結ぶ指定番号451番の一般県道です。

この路線は、庄原市東城町三坂を起点とし、神石郡神石高原町新免を終点とする約9.5キロメートルの比較的短い県道です。起点の庄原市東城町三坂では、主要地方道である広島県道25号三原東城線と接続しており、三原方面や東城町中心部へのアクセスを可能にしています。一方、終点となる神石郡神石高原町新免の地点では、国道182号と交差しています。国道182号は、福山方面や岡山県方面を結ぶ重要な幹線道路であり、この県道451号は、国道182号から分岐・合流することで、地域内の交通ネットワークの一部を形成しています。

本県道が通過するのは、庄原市と神石郡神石高原町という、広島県東部の山間部に位置する自治体です。この地理的特性が、路線の状況に大きく影響を与えています。特に、この県道は帝釈峡地域へのアクセスルートの一つとして知られています。福山方面や油木方面などから国道182号を経由して帝釈峡方面へ向かう際に、この県道451号を選択すると、地理的には距離が最短となるケースがあり得ます。そのため、近隣住民や、帝釈峡を訪れる一部のドライバーに利用されることがあります。

しかしながら、路線の大部分が山間部を通過するため、道路状況は必ずしも良好とは言えません。道幅が狭い区間が多く存在し、対向車とのすれ違いが困難な箇所が連続します。また、カーブが多く、勾配のある坂道も存在するため、運転には慎重さが求められます。特に、大型車両の通行は困難であり、冬季には積雪や路面凍結の危険性も考慮に入れる必要があります。したがって、最短ルートとして機能しうる一方で、その走行環境から、運転技術に自信がない場合や、天候が悪い日などは、より道幅の広い他の広域幹線道路を選択する方が安全であると言えます。

沿線には、帝釈峡国民休暇村のような施設も点在しており、帝釈峡を訪れる観光客の利用も想定されます。帝釈峡は、国の名勝に指定されている景勝地であり、美しい渓谷や鍾乳洞、天然橋など、カルスト地形が作り出した独特の景観を楽しむことができます。県道451号は、こうした地域の観光資源へのアクセスを担う、文字通り山間の細道としての役割も果たしています。

このように、広島県道451号三坂手入線は、庄原市東城町三坂と神石郡神石高原町新免を結ぶ約9.5kmの一般県道であり、特に帝釈峡への最短ルートとなりうる点で注目されます。しかし、その道のりは山間部の狭隘区間が多く、走行には注意が必要です。地域の生活道路として、また観光アクセス路としての側面を持つ、中国山地の自然と調和した特性を持つ県道と言えます。他の広島県の県道と同様に、地域の交通網を支える一端を担っています。

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