建武 (元顥)

建武（けんぶ）

建武とは、南北朝時代の北魏において、北海王元顥（ほっかいおう げんこう）が529年5月から閏6月までの短い期間に用いた私年号です。

概要

529年、北魏では内乱が続いており、時の皇帝である荘帝が都を離れて北へ避難しました。その混乱に乗じて、北海王であった元顥が洛陽に入り、自ら皇帝を称して年号を「建武」と改めました。しかし、元顥の勢力は短期間で衰退し、彼の皇帝としての支配は長くは続きませんでした。建武という年号が使用された期間は、わずか2ヶ月程度と非常に短いものでした。

年号の対照表

※建武は私年号のため、他の北魏の元号との対照は存在しません。

年号の出典

建武の年号は、『魏書』巻21上 列伝第9上 献文六王上 北海王詳の記述にその初出が見られます。この史書には、荘帝が都を離れた後、元顥が洛陽に入って「建武元年」と改称したことが記されています。

荘帝北幸。顥遂入洛，改称建武元年。

参考文献

『魏書』（中華書局、1974年）
『中国歴代年号考』李崇智（中華書局、2004年）

関連項目

* 建武へのリンクをここに記載する'>他王朝の建武 (例：後漢の建武など)



この記述は、北魏の歴史における一瞬の出来事を捉えたものであり、元顥の短命な政権と、その中で用いられた「建武」という年号の存在を示しています。歴史的資料としての価値は高く、当時の社会情勢や政治状況を理解する上で重要な情報を提供しています。

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