弁天池 (安芸市)

弁天池（内原野池）

弁天池、通称内原野池は、高知県安芸市内原野に位置する風光明媚なため池です。1958年に手結住吉県立自然公園に指定され、2010年には農林水産省の「ため池百選」にも選ばれました。この池は、地域にとってかけがえのない存在となっています。

歴史

弁天池は、江戸時代の延宝年間（1673年～1680年）に、土佐藩山内家の家老であった五藤氏によって新田開発のために築造されたと伝えられています。五藤氏は、藩の財政を支えるために、積極的に新田開発を推進しました。弁天池は、その一環として造られたのです。

現在も、弁天池は16ヘクタールの農地を潤す灌漑用水源として活用されており、特に安芸市の名産品である「冬春ナス」の栽培には欠かせない存在です。

内原野公園

弁天池の周辺は内原野公園として整備されており、地域住民や観光客の憩いの場となっています。この公園は、かつて土佐藩主や五藤氏が野外遊場として利用していた場所を整備したものです。約3ヘクタールの丘陵地には、1,500本ものツツジが植栽されており、春の開花時期には多くの人々が訪れます。丘陵地の頂上付近には、茅葺屋根の平屋建ての休憩施設「延寿亭」があります。

湖畔には、アヤメやショウブなどの水生植物が植えられており、美しい景観を作り出しています。また、付近には内原野焼の窯元もあり、陶芸の里としても知られています。

アクセス

道路

高知県道212号宮ノ上川北線を利用。

公共交通機関

土佐くろしお鉄道阿佐線安芸駅下車後、タクシーまたはバスを利用。

周辺情報

安芸市には、弁天池の他にも、歴史的な建造物や美しい自然景観など、多くの観光スポットがあります。また、新鮮な海の幸や山の幸を味わえる飲食店も充実しています。