弘前市運動公園野球場

弘前市運動公園野球場（はるか夢球場）

弘前市運動公園野球場は、青森県弘前市に位置する野球場で、愛称は「はるか夢球場」です。この施設は弘前市が所有しており、運営は公益財団法人弘前市スポーツ協会が担っています。1979年に開場され、以来、アマチュアおよびプロ野球の試合を通じて地域スポーツ振興に寄与してきました。

施設の歴史

元々は弘前公園内にあった市営球場の代替として設立され、高校や大学の公式戦に利用されています。プロ野球では、1979年から1982年、1984年まで日本ハムファイターズが主催した一軍公式戦がここで行われました。さらに、2009年や2015年、2016年には東北楽天ゴールデンイーグルスが主催するイースタン・リーグの公式戦も開催されています。

特筆すべき点は、愛称である「はるか夢球場」が弘前市出身のソフトボール選手、斎藤春香に由来していることです。この名前は2012年に市民からの公募を経て命名されました。

さらに、2017年には東北楽天の一軍公式戦の誘致を実現するため、地域団体が協力して様々なリノベーションを行いました。具体的には、球場の人工芝化や観客席の拡張、照明塔の更新が行われました。これにより、球場はプロ野球の公式戦を開催するための基準を満たすことができました。

実際に、2017年6月28日には東北楽天がオリックス・バファローズとのナイトゲームを開催し、多くのファンを魅了しました。この試合は青森県内では1988年以来のNPB一軍公式戦として話題となりました。さらに、同年の6月18日から21日まで、国際大会である第6回東アジアカップ女子ソフトボール大会をも開催し、弘前市では初の国際スポーツイベントとなりました。

施設の改修

球場の改修は2015年に始まり、総事業費は約28億円にのぼります。この改修では、「市民が憩えるボールパーク」をテーマに、多様な施設が整備されました。特に外野スタンドにはジョギングコースが設置され、岩木山の美しい稜線を意識したデザインが採用されています。新しい照明灯も津軽三味線のバチをイメージしたデザインで、地域の特色を反映させています。

また、スコアボードも大規模に更新され、従来の電光式から高解像度のフルカラーLEDに改められました。これにより、リプレイや動画が表示可能になり、観客に一層の楽しみを提供しています。特に災害時には広報機能を持つことが計画されています。

プロ野球開催実績

これまでのプロ野球開催実績には、数々の名試合があります。たとえば、1984年の日本ハム戦では、当時の球団史上最悪とも言える14連敗を止める勝利が記録されました。また、楽天に入団したカルロス・ペゲーロは、改修後の最初の本塁打をここで打つなど、記憶に残る選手が数多くプレーしました。

交通アクセス

球場へのアクセスも便利です。弘南鉄道の運動公園前駅からは徒歩2分、東北自動車道の大鰐弘前ICからも約10分で到達できます。弘前駅からは弘南バスを利用して簡単に訪れることができます。

このように、弘前市運動公園野球場は地域のスポーツ文化を支える中心的存在であり、今後も多くのイベントがこの地で開催されることが期待されています。

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