弥谷観音堂

弥谷観音堂

弥谷観音堂は、徳島県阿南市福井町にひっそりと佇む仏堂です。本尊として如意輪観音を祀り、四国八十八箇所二十二番札所である平等寺の奥の院として、また那賀郡坂東三十三ヶ所観音霊場の一番札所として、多くの人々に信仰されています。

歴史

その起源は古く、伝承によれば延暦12年（793年）、弘法大師空海が19歳の時にこの地を訪れたことに遡ります。空海は岩肌に如意輪観音を刻み、17日間にわたる厄除けの護摩供養を行ったと伝えられています。満願の日には、七不思議を残して立ち去ったとされ、その神秘的な逸話が今に伝えられています。

昭和30年代までは、現在の場所よりも下方に祖谷山明宝院という寺院が存在していましたが、焼失により廃寺となりました。その後、平成6年（1994年）に福井ダムの治水工事が行われた際、観音堂が再興され、現在の場所に移設されました。以前は観音堂の下に公園とトイレが設置されていましたが、現在はトイレが撤去されており、特に徒歩で巡礼する人々にとっては不便な状況となっています。

現在、弥谷観音堂の管理と納経は真光寺が行っています。真光寺に出向くか、観音堂で直接納経を依頼することができます。

弥谷観音の七不思議

弥谷観音堂には、空海が残したとされる七不思議が残っています。これらは訪れる人々を魅了し、この地の神秘的な雰囲気を 더욱深くしています。

1. 不二地蔵：
2. 竺地蔵：
3. 四寸通し：
4. 硯石：
5. ゆるぎ石：
6. 日天月天の跡：
7. 胎内くぐり：

前後の札所

四国八十八箇所巡礼において、弥谷観音堂は以下の位置にあります。

22番 平等寺
22番奥の院 月夜御水大師
鉦打大師・鉦打坂薬師
22番奥の院 弥谷観音堂
23番 薬王寺

参考文献

宮崎建樹/著 『四国遍路ひとり歩き同行二人』地図編 へんろみち保存協力会/刊 2010年（第9版）
宮崎建樹/著 『四国遍路ひとり歩き同行二人』解説編 へんろみち保存協力会/刊 2007年（第7版）
現地説明板

弥谷観音堂は、その歴史、七不思議、そして美しい自然に囲まれた場所として、訪れる人々に心の安らぎと癒しを与えてくれるでしょう。

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