弥香

弥香（みか）は、1988年3月19日に神奈川県横浜市で生まれた日本の多才な表現者です。本名は熊谷弥香。かつてはプラチナムプロダクションに所属し、ファッションモデル、女優として活躍した後、現在はアーティスト、そして陶芸家としても独自の道を歩んでいます。

モデル・俳優としての歩み

2008年頃から本格的に俳優としてのキャリアをスタートさせる一方、ファッションモデルとしても目覚ましい活躍を見せました。「mina」や「Soup.」といった人気女性誌で長年レギュラーモデルを務め、特に青文字系の雑誌を中心に多くの読者から支持を得ました。その活動は国内に留まらず、2013年頃には中国圏でも大きな反響を呼び、上海神戸コレクションやTGC上海への出演、さらには中国版・台湾版「mina」の表紙を飾るなど、国際的な舞台でも存在感を示しました。

俳優としては、映画『大奥 百花繚乱』でヒロインを務めたほか、『S -最後の警官-』、『花咲舞が黙ってない』といったテレビドラマ、そして多数の舞台作品に出演し、表現者としての奥行きを深めていきました。特に舞台では、立川志らく演出の「下町ダニーローズ」公演で複数回にわたりヒロインを演じ、演劇界でのキャリアも着実に積みました。2014年からは、コミュニティ「Superendroller」のメンバーとしても本名の熊谷弥香名義で俳優活動を続けていました。長年活動の拠点としていた雑誌「mina」のモデルを2017年11月号をもって卒業。同時に所属事務所であるプラチナムプロダクションからも退所しました。

アーティスト・陶芸家への新たな道

モデル、俳優としての活動を一段落させた後、弥香氏は新たな表現の領域へと踏み出しました。2018年には、音楽家の茂野雅道氏、詩人の草間小鳥子氏と共にアーティストユニット「Poetic Mica Drops」を結成。声や芝居を担当し、音楽と詩、そして自身の身体表現を融合させたパフォーマンスを展開しています。このユニットは、地元の同級生である草間氏と茂野氏との何気ないお茶の時間がきっかけで生まれたというエピソードを持ちます。

2019年には結婚を機に京都へ移住。この移住は、長年の夢であった陶芸を本格的に学ぶための大きな転機となりました。当初は佐賀県での修行を予定していましたが、家族の事情により断念。その後、京都にて陶芸家・清水志郎氏に師事し、2021年から3年間、弟子として、またアシスタントとして陶芸技術を磨きました。その研鑽の成果として、2024年12月には京都で初の陶芸個展を開催するなど、陶芸家としてもその才能を開花させています。

多角的な表現活動と人物像

Poetic Mica Dropsとしての活動と並行して、映像分野でも独創的な作品を生み出しています。2021年にはLINE NEWS「VISION」にて配信されたポエトリーショートドラマ『今日、京都とミカと猫。』を、ユニットメンバーや映像監督と共に制作。このシリーズでは、京都を舞台に、自身の出演に加え、得意な料理やダンスも披露。さらには、実際に飼っている猫とうさぎも出演させるなど、その私生活や人となりが垣間見えるユニークな作品となりました。翌年には続編も制作・配信されています。

幼い頃はドッグトレーナーを夢見ていたという弥香氏は、大の動物好きとしても知られます。趣味は絵を描くこと、写真、料理、そして動物や観葉植物を育てること。特に料理は特技でもあり、和歌山県湯浅町の老舗しらす屋へレシピを提供したこともあります。横浜市立荏田高校時代にはダンス部の部長を務め、小学4年生から培ってきたダンスの経験は、表現活動の多様性にも繋がっています。家族構成は、本人と2人の兄です。

主な出演・活動歴（抜粋）

映画: 『大奥 百花繚乱』（ヒロイン）、『花のあすか組 NEO!』、『ローカルボーイズ!』、『女子カメラ』 ほか多数
テレビドラマ: 『S -最後の警官-』、『花咲舞が黙ってない』 ほか
舞台: 『ストックホルム』（主演）、下町ダニーローズ公演（ヒロイン多数）、演劇引力廣島プロデュース公演『広島ジャンゴ』（主演） ほか多数
雑誌: 『mina』（レギュラー）、『Soup.』（レギュラー） ほか
CM: 大合奏！バンドブラザーズDX、氷結、ボラギノール ほか多数
映像作品: LINE NEWS VISION『今日、京都とミカと猫。』シリーズ

弥香氏は、モデル、俳優として確固たるキャリアを築いた後も、音楽、映像、そして陶芸と、常に新しい表現の形を探求し続けています。京都を拠点にした現在の活動は、その多才な才能をさらに深化させるものとして注目されています。

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