弦哲也のFTVカラオケグランプリ

弦哲也のFTVカラオケグランプリ

『弦哲也のFTVカラオケグランプリ』は、福島テレビ（FTV）で1997年4月14日から2011年3月7日まで放送されていた、視聴者参加型の人気ローカル音楽番組です。福島県民に愛されたこの番組は、その前身となる番組から数えると、24年半もの歴史を誇ります。

番組の変遷

番組は、1986年10月に『FTVカラオケのど自慢』としてスタートしました。翌年には『FTV勝ち抜きのど自慢』と改題。この頃から、後の冠番組を持つことになる弦哲也が審査員として出演していました。1991年4月には、弦哲也の名前を冠した『あなたも有段者になろう 弦哲也のFTVカラオケ選手権』としてリニューアル。これらの番組は、長らく日曜日の午前9時から30分間放送されていました。

1997年4月、番組は大きな転換期を迎えます。仙台放送制作の『今、きらめいて』の放送枠移動により、『カラオケ選手権』はゴールデンタイムに進出。それに伴い、『弦哲也のFTVカラオケグランプリ』として新たにスタートを切りました。

番組内容

この番組は、若者から高齢者まで幅広い世代の挑戦者たちが、自慢の歌声を披露し、チャンピオンを目指すというものでした。審査委員長は、もちろん弦哲也。番組の形式は、NHKの『NHKのど自慢』に近いものでした。10人勝ち抜いた挑戦者には、年に一度開催されるグランドチャンピオン大会への出場権が与えられ、優勝者には福島空港 - 上海間の往復航空券という豪華な賞品が贈られました。また、「弦哲也賞」を受賞した参加者は、エンディングで弦哲也から直接歌唱法についてのアドバイスを受けることができました。

放送開始当初は、地元企業であるはまつグループがスポンサーでしたが、2000年に同社が撤退。その後は複数社提供となり、太平洋健康センターが筆頭スポンサーとなりました。グランドチャンピオン大会は、同施設で開催されることもありました。

全国放送と番組の終焉

2005年には、フジテレビの『FNS ALLSTARS あっつい25時間テレビやっぱ楽しくなければテレビじゃないもん!』で、番組に出演した「蒲ちゃん」が紹介され、全国的な注目を集めました。しかし、2011年の東日本大震災発生後、番組は休止となり、事実上の打ち切りとなりました。

同年5月9日には、特別番組『弦哲也のFTVカラオケグランプリ 弦気になろう!ふくしま!』が放送され、番組からの「一旦お休みします」というアナウンスがありました。これにより、『FTVカラオケのど自慢』から24年半続いた番組は、惜しまれつつも幕を閉じることになりました。その後、2013年3月16日には、『弦哲也ふくしまへの思い カラオケグランプリスペシャル』が放送されました。

放送時間と司会進行者

番組は、2010年3月までは毎週月曜日の19時30分から30分間放送されていましたが、同年4月からは1時間に拡大され、19時からの放送となりました。同時に、弦哲也が福島県内を旅する新コーナー「ふくしま弦気旅」もスタートしました。

歴代の司会進行者は以下の通りです。

金井淳郎（元福島テレビアナウンサー、フリー転身後も継続出演）
堤友香
高橋雄一
荒井律
関口由香里
田井麗花（契約アナウンサー）
山元香里
名和田知加

審査員は、弦哲也が委員長を務め、その他に演歌歌手所属のレコード会社のプロデューサーなどが参加していました。

FNS番組コレクション2009

『FNS番組コレクション2009』では、この番組が「素人参加」カテゴリで取り上げられ、「10週勝ち抜き→中国旅行」「グランドチャンピオン→ハワイ旅行」という賞品の豪華さや、番組からプロの演歌歌手が誕生したことなどが紹介されました。

『弦哲也のFTVカラオケグランプリ』は、福島県民に愛され、数々の感動と興奮を届けた、ローカルテレビ史に残る名番組と言えるでしょう。

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