強くてニューゲーム

強くてニューゲーム（つよくてニューゲーム）

「強くてニューゲーム」、通称「ニューゲーム +」は、特にロールプレイングゲームにおいて見られるシステムです。この機能は、プレイヤーがゲームを一度クリアした後、クリア時点でのキャラクターのステータスや持ち物を引き継いで、初めから新たにプレイを開始できるというものです。このシステムには公式の名称がないため、多くのゲームで別々の呼び名が存在しますが、日本では「強くてニューゲーム」として知られています。

このシステムの起源は、1995年に発売された『クロノ・トリガー』にまで遡ります。このゲームでは、プレイヤーが冒険を終えた時点で、レベルやアイテムを引き継いだ状態で再びプレイを始められるようになっていました。ただし、類似したシステムはそれ以前にも存在しており、特に不可逆なシナリオフラグを持たない古典的なRPGでは、特定の条件を満たすと強化されたキャラクターを元のシナリオに送り込むことが可能でした。

強くてニューゲームの利点の一つは、プレイヤーが序盤から非常に強力なキャラクターでスタートできることです。これにより、初回のプレイでは難しかったボス戦やイベントを、スムーズにクリアできる可能性が高まります。この特性は、特にゲームのストーリーや世界観をさらなる深度で体験したいと考えるプレイヤーにとって、大きな魅力です。また、数回の周回によってアイテムを集めることで、さらなるキャラクターの強化が可能となり、この「強くてニューゲーム」を繰り返すこと自体が一つの遊び方として定着しています。

『クロノ・トリガー』以降、多くの続編や関連作品でもこのシステムが採用されており、受け継がれてきた技術と言えます。例えば、スクウェア（現在のスクウェア・エニックス）製のゲームでは『クロノ・クロス』や『ファイナルファンタジーX-2』などにも同様の要素が見られます。逆に、『ファイナルファンタジーIV』のDS版では、強くてニューゲームを模した改良が施されていますが、従来のシステムとは異なり、ステータスの引き継ぎが行われません。

さらに、強くてニューゲームの概念は海外でも広まっていますが、多くの場合はファーストパーソンシューティングゲーム（FPS）やサードパーソンシューティングゲーム（TPS）で見られることが多いです。例えば、『Bioshock』や『DEAD SPACE』など、この仕組みを利用してゲームの再プレイがより面白くなる工夫がされています。

他にも、多くの作品で実績システムに関連して、特定の条件をクリアするために強くてニューゲームを行う必要がある場合があります。これにより、プレイヤーは新たな挑戦を楽しむことができ、リプレイ性が高まります。たとえば『Bastion』の「Calamity Kid」という実績や、『バットマン アーカム・シティ』の「Twice Nightly」などがその例です。

強くてニューゲームを採用した主なタイトル

以下は、強くてニューゲームまたは類似のシステムを採用しているゲームの一部です。これらの作品は、プレイヤーに新しい体験を提供するために様々な工夫がされています。

• - スクウェア・エニックス作品

- クロノ・トリガー
- クロノ・クロス
- ファイナルファンタジーX-2
- ドラゴンクエストXI

• - その他のタイトル

- バイオハザードシリーズ
- ペルソナシリーズ
- Dying Light

このように、強くてニューゲームは、シナリオを再体験するための新しい方法として、ゲーム業界の中で重要な要素となっています。プレイヤーは新たな強さを得て、より一層楽しむことができるのです。

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