影山流

影山流とは

影山流（かげやまりゅう）は、古くから伝わる日本の武道の一つで、特に剣術や居合、棒術、小具足（柔術）などを指します。この流派は日本の武道界において独自の位置を占めており、その歴史は興味深いものがあります。

影山流の起源

影山流の創始者として名を挙げられるのは、丹波の影山善賀入道です。彼は新当流剣術、静流薙刀術、三徳流三道具術、真極流柔術など、合計28流もの武術を習得したとされています。慶長の時代には伯耆と備前の境にある山中で修行を行い、居合、すなわち抜剣の技法を盛り込みながら影山流を創始したと伝えられています。

ただし、影山流に関連する多くの流派は江戸中期以降に追加されたもので、特に三徳流や真極流については詳しい記録が残っていません。従って、これらの流派の詳細な歴史については慎重な検討が必要です。

影山流の広まり

慶長年間において、影山流は佐賀出身の佐賀重保によって伊達政宗に仕えたことがきっかけで広まりました。佐賀重保は影山流の技法を伊達家の家臣に教え、その後、主命により名字を「坂」と改め、坂家は影山流の師範役を代々務めることになります。

また、仙台には影山流と鈴鹿流薙刀術を伝承する関口勝義の系統も存在し、影山流はますますその影響力を高めていきました。こうした人物たちの活躍によって、影山流は地域の文化の一部として根付いていきます。

現代の影山流

現在、影山流はわずかに伝承されており、特に居合と杖術がその代表的な技法とされています。日本古武道振興会が主催する古武道大会などでは、影山流の演武が行われることもあります。また、流派の伝統を守り続けるための努力が続けられており、愛好者たちによってその技術や精神が受け継がれています。

このように、影山流はただの武道だけでなく、日本の文化の深い部分を感じることができる貴重な存在となっています。特にその風土や時代背景の中で育まれてきた技術や哲学は、現代においても多くの人々に影響を与え続けています。

参考文献

• - 宮城県史編纂委員会 編『宮城県史』 18 財団法人宮城県史刊行会 1959年
• - 綿谷雪・山田忠史 編『増補大改訂 武芸流派大事典』 東京コピイ出版部 1978年
• - 小野清 著『徳川制度史料』 1927年

関連項目

• - 坂時秀（影山流居合の相伝者）

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