影鰐-KAGEWANI-

『影鰐-KAGEWANI-』

概要

『影鰐-KAGEWANI-』は、日本のテレビアニメシリーズで、2015年から2016年にかけて放送されました。2015年10月から12月の間に第1期が放送され、その続編である第2期は2016年の4月から6月までオンエアされました。現代日本を舞台に突如現れたUMA（未確認生物）「奇獣」に立ち向かう生物学者・番場宗介の姿が描かれています。

監督は『闇芝居』で知られる高嶋友也が務め、アニメは独特の紙芝居風タッチで描かれています。影鰐の存在は現在の島根県沖の怪魚に由来し、恐怖感をあおるダークな演出が特徴です。

あらすじ

第1期

物語のはじまりは、番場宗介が奇獣を追う悲劇からです。彼の両親はかつて奇獣によって命を奪われ、宗介はその復讐を誓います。一方、猿楽製薬のエージェント・木村雅貴は会社の利益のために奇獣の研究を進めています。二人はそれぞれの目的から奇獣を追いかける中、奇獣の正体である影鰐の存在が明かされていきます。木村は影鰐の生命体を兵器にしようとし、宗介はそれを阻止しようとします。

物語が進む中で、番場は奇獣に襲われ重傷を負い、彼の内に宿る影鰐の細胞とクローン影鰐との共鳴によって生き延びます。この共生関係により、番場は影鰐の力を手に入れ、木村を襲撃し、夜の都会へと消えていきます。

第2期

第2期では、猿楽事件から4ヶ月後、番場は奇獣狩りを続けていたものの刑務所に囚われていました。護送中、彼を狙った奇獣の襲撃を受け、辛うじて撃退しますが、その後すぐに猿楽製薬の特殊部隊に捕らえられます。木村との再会の後、番場は奇獣の兵器化実験が行われた工場へと向かいますが、そこで暗殺者ナギ・ヤグルに狙われ、追い詰められることになります。

物語はナギとの共闘を経てオリジナルの影鰐との決戦へと進んでいきます。様々な想いを抱えた番場と木村、そしてナギは各々の目的を持ちながら影鰐との因縁の深さを体感し、壮絶な戦いを繰り広げます。

キャラクター

番場 宗介 : 声 - 杉田智和
本作の主人公で、生物学者。彼の運命は過去の惨劇によって決定づけられ、影鰐の力を借りて奇獣との戦いに挑む。

木村 雅貴 : 声 - 置鮎龍太郎
猿楽製薬のエージェントであり生物兵器開発局次長。彼の冷徹な性格は、目的のためには手段を選ばないことを意味しています。

ナギ・ヤグル : 声 - 佐藤聡美
第2期から登場する女性暗殺者。彼女は影鰐を討つために多種多様な武器を駆使し、ビジュアルも印象的です。

シーロン・メイ : 声 - 少女：広橋涼、老女：斉藤貴美子
影鰐を生み出したメイ族の末裔。彼女は影鰐の廃絶を求め、若い世代にその使命感を伝え続けている存在です。

各話には魅力的なサブキャラクターも登場し、それぞれが物語に深みを与えています。

用語

• - 猿楽製薬

影鰐のクローン開発を進める製薬会社。会社は多くの秘密を抱えており、奇獣に関する様々な研究が行われている。

• - 奇獣

本作に登場する未確認の生物たち。一筋縄ではいかない凶暴さを持ち、それぞれが特有の能力を有しています。

• - 影鰐

主人公たちが追う元凶であり、恐怖の象徴ともいえる存在。彼らの運命に深く関わり、物語全体を通してテーマとなっています。

このアニメは悲劇を乗り越えた人の成長と、強い意志を持つ者同士の戦いを描いています。幽玄な恐怖感と緊迫感が交錯する中、全篇を通して絶えず視聴者を引き込む展開を見せてくれます。

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