後藤幸男

後藤 幸男の生涯と業績

後藤幸男（ごとう ゆきお）は、日本の著名な経営学者であり、1928年8月20日に愛知県一宮市で生まれました。彼は経営学博士として知られ、神戸大学での博士論文を1968年に提出し、学位を取得しました。その後、神戸商科大学において教授として教鞭を取り、1986年には学長に就任しました。定年退官後は名誉教授となり、その後追手門学院大学経営学部でも教えました。

学歴と職歴

後藤は名古屋大学経済学部を卒業後、大学院に進学し、1954年に修了しました。そのまま名古屋大学の助手、不動産、1957年には神戸商科大学に講師として採用され、1959年には助教授に昇進し、1965年には教授となりました。彼が博士号を取得したのは1968年のことで、その論文は「企業の投資決定論」と題されました。1986年には学長の職に就き、1990年には定年を迎えました。定年後も名誉教授の肩書を持ちつつ、追手門学院大学で活躍しました。

日本経営財務研究学会の業績

2001年には日本経営財務研究学会の会長に就任し、経営学の発展に寄与しました。その数年後の2006年には、瑞宝中綬章を受章し、その業績が広く認められました。

人間関係とエピソード

後藤は、経営学の分野で名を馳せる一方で、同時に当時の皇太子であった上皇明仁と意図せずにぶつかり合ったエピソードも知られています。この出来事は大変な注目を集め、彼が内定していた学習院大学名誉教授の地位を失うこととなったという伝説が語られています。

著書と研究

後藤の著作は経営学の基盤を築く重要な役割を果たしています。主な著書には、1965年に発表された『企業の投資決定理論』や、1979年に発表された『経営計画と経営分析』、1983年の『資金管理論』などがあります。また、他の著者との共編著や翻訳にも積極的に取り組んでおり、数多くの専門書刊行にも寄与しました。特に、80年代から90年代にかけて発表した作品は、経営学の進展に大きな影響を与えています。

彼の研究テーマは主に企業の経営戦略や資金管理に焦点を当てており、様々な視点から経営分析を行う手法を確立しました。また、外国の経営理論についても積極的に翻訳し紹介しており、日本における経営学の国際的な視野を広げる一助となりました。

最期と評価

後藤幸男は2024年1月15日に逝去しましたが、彼の残した業績や教育の成果は日本の経営学界において長く語り継がれることでしょう。彼の教授としての姿勢や学問に対する情熱は、多くの後進の学者や学生にインスピレーションを与え続けています。

もう一度検索