後藤武敏

後藤 武敏（ごとう たけとし）

後藤武敏は、1980年6月5日生まれの元プロ野球選手で、静岡県浜松市中央区が故郷です。彼は内野手および外野手としてプレーし、右投右打のスタイルを持っています。彼の愛称として「ゴメス」があり、特にDeNAに移籍後にこの名が定着しました。

経歴

プロ入り前

後藤は中学校時代、浜松シニアに所属し、仲間と共に全国大会で準優勝を果たしています。横浜高等学校では、入学初年度からベンチ入りし、第78回全国高等学校野球選手権大会では代打として活躍しました。1998年には松坂大輔らと共に選抜高等学校野球大会で全国制覇を経験し、続く夏の大会でも準々決勝から決勝まで勝ち進み、春夏連覇を達成。高校通算で33本塁打を記録しました。

法政大学に進学すると、リーグ戦で驚異的な打率を記録し、二年連続で首位打者と三冠王を取得。一回目の三冠王になることで、彼は高校時代の仲間たちとの関係も強めました。

西武ライオンズ時代

2002年のプロ野球ドラフトで西武ライオンズに入団。入団初年から期待され、2003年には新人ながら開幕戦で4番打者に抜擢。前半戦は安定した打撃を見せますが、後半戦には失速しました。2004年にはスタメン出場が減り、打率は低迷。その後もケガに悩まされ、期待された才能を十分に発揮することは困難でしたが、2008年には自身初の1試合2本塁打を成し遂げ、日本一に大きく貢献しました。

2009年からは外野手に転向し、プロ初のサヨナラ本塁打を打つなど、徐々に結果を残していきます。しかし、故障が多く、長期的にレギュラーとして定着することはできませんでした。

DeNAベイスターズ時代

2011年、横浜DeNAベイスターズへ移籍。初年度から活躍し、特に後半戦では高い打率でチーム貢献しました。2013年には再び一軍に昇格し、見事な成績を残します。2014年には本塁打を打つなど活躍し、得点圏打率も素晴らしい結果を示しました。2018年には球団より引退が発表され、引退試合では感動的なセレモニーが行われました。

引退後

引退後の2019年には、東北楽天ゴールデンイーグルスの二軍打撃コーチに就任しました。以後もコーチとして若手選手の育成に貢献しており、2023年には一軍打撃コーチに昇格しています。

選手としての特徴

後藤はそのパンチ力のある打撃スタイルが特徴で、代打として起用されることが多かったにもかかわらず、勝負強さでチームに貢献しました。特にデビュー当初からの強い打撃は多くのファンに愛されました。

人物

温厚な性格で知られる後藤。特に試合中に乱闘があった際には周囲をなだめる姿が印象的です。また、愛称には「ゴトタケ」や「グッさん」などがあり、鈍感な一面も持っています。家族とのエピソードも多く語られ、特に息子や娘の誕生日に良い結果を残した話は彼の人間味を感じさせます。

後藤武敏は、卓越したスキルと温厚な人柄で、プロ野球界に名を残した選手の一人です。

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