従九位

従九位（じゅくい）は、日本の位階制度における位の一つです。具体的には、正九位の下、そして大初位の上に位置づけられています。

概要

従九位は、明治時代初期の太政官制において、明治2年（1869年）7月に制定されました。同年8月22日に定められた職員令によって、その存在が明確化されました。この位階は、当時の民部省や大蔵省における省掌などの職務に相当するとされていました。

注目すべき点として、職員令制定の際、大初位や少初位に相当する職掌が設けられず、これらの位が事実上の「虚位」となったことが挙げられます。そのため、実務上、従九位が最も低い位階として機能していました。

しかし、栄典としての位階制が確立された叙位条例（明治20年勅令第10号）や、位階令（大正15年勅令第325号）には、九位という位階は存在しません。これは、位階制度の変遷の中で、従九位の位置づけが変わっていったことを示唆しています。

位階制度は、日本の歴史と社会構造を理解する上で重要な要素の一つです。従九位のような位階の存在は、当時の官僚制度や社会階層を反映しており、その変遷を追うことで、日本の近代化の過程をより深く理解することができます。

このように、従九位は、日本の位階制度における一つの側面を照らし出す存在と言えるでしょう。

関連情報

• - 位階令 - e-Gov法令検索
• - 官位相当表 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー

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