御伽楼館

御伽楼館

『御伽楼館』（おとぎろうかん）は、天乃咲哉による日本の漫画作品。芳文社の『コミックエール!』にて連載された。

概要

本作は、過去に心残りや後悔を抱えた人物が、人形との関わりを通して物語を体験する連作短編集である。物語体験を通じて心の傷が癒され、新たな一歩を踏み出す姿が丁寧に描かれる。

人形店「真夏の世の夢」

人形店「真夏の世の夢」は、シェイクスピアの戯曲に由来する名前を持つ。双子の姉妹が経営しており、店内には多種多様な人形が所狭しと並べられている。

特別な人形

「真夏の世の夢」には、販売用ではなく貸し出し専用の特別な人形が存在する。貸し出し条件は、

借りる人が若い女性であること
自身の想いが強く込められた品を店に預けること

人形を借りた者は、自身の想いと深く関わる不思議な物語を体験することになる。

登場人物

真夏の世の夢

ディアナ: 「真夏の世の夢」の店主。接客を担当する双子の姉。
エルナ: 「真夏の世の夢」専属の人形師。双子の妹。
ピア: 「真夏の世の夢」に居候する大道芸人。幼児のような外見で、大きな人形を使った芸を披露する。

各話の登場人物

ニーナ＝ブラント (1話): 芸術学校の造形科に通う少女。長身にコンプレックスを持つ。過去にバレエをしていたが、現在は断念している。
ハインツ (1話): 演劇科の教師。
ジル (2話): 病院勤務の看護師。少年のような容姿をからかわれる。祭りの日に広場で会う約束の手紙を受け取る。
マリー (2話): ジルの小学生時代の友人。
エリカ (2話): ジルの小学生時代の友人。病弱で、ジルに助けられていた。
リディ (3話): 祖父の披露場を無断使用されることに怒っている。
アドルフ (3話): リディの祖父。生前は有名な大道芸人だった。

単行本

まんがタイムKRコミックス エールシリーズ

2008年8月12日発行 ISBN 978-4-8322-7721-2
2009年9月発売 ISBN 978-4-8322-7840-0

新装版、コミックバーズ、幻冬舎コミックス発行

2016年8月24日発行、ISBN 978-4-344-83776-8
2016年9月24日発行、ISBN 978-4-344-83790-4

外部リンク

* 御伽楼館 - デンシバーズ

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