御籠島

御籠島について

御籠島（みかごじま）は、愛媛県佐田岬の先端に位置する小さな島で、地元では「大島」や「御島」などと親しまれています。この島は、愛媛県西宇和郡伊方町に属しており、四国の最西端という特異な地理的位置にあります。さらに、瀬戸内海国立公園の一部を成しており、その美しい自然環境も多くの人々を惹きつけています。島の最高点は標高36メートル、面積は5300平方メートルと、コンパクトながら魅力的なスポットが点在しています。

歴史的背景

御籠島の歴史は深く、江戸時代には海上交通の安全を祈念して「野坂権現」が祭られていました。これにより、この島は神聖視されていました。1945年2月には、第二次世界大戦中の芸予要塞の一部として、戦略的に重要な位置を占め、内部が掘られて佐田岬砲台の第4砲台が建設されました。しかし、終戦を迎えたことで、この砲台は役目を終え、設置されていた榴弾砲も解体されました。

1967年には、地域の漁協が出荷管理を目的に佐田岬と御籠島の間の狭い海峡に畜養池を設置しました。このことで、島は実質的に陸続きとなりましたが、漁協の管理下に置かれたため一般の立ち入りは制限されていました。2010年に畜養池は使用を終了しましたが、現在でも池の中には様々な魚を見ることができます。

また、1973年には第25金光丸救命地蔵の碑が建立されましたが、その詳細は不明です。最近では2017年4月に伊方町が「佐田岬灯台点灯100年記念」として周辺の整備を行い、御籠島へ誰でも渡ることができる遊歩道を新たに整備しました。この開放により、御籠島は訪れる人々にとってよりアクセスしやすい場所となりました。

自然と観光

整備された遊歩道を辿ると、四国最西端の御籠島展望所や灯台点灯100年記念のモニュメントが設置され、歴史的な遺産を享受することができます。また、太平洋戦争中に造られた佐田岬第4砲台も再整備され、見学が可能です。周囲には説明用の掲示板、トイレ、榴弾砲のレプリカが設置されており、訪れる人々に情報を提供しています。

アクセス

御籠島へのアクセスは、佐田岬灯台の駐車場から遊歩道を通り、灯台へ行く途中の階段を登らず海岸方面に降りていく方法が一般的です。駐車場からは約1500メートル、徒歩で25分ほどの距離で、心地よい散策が楽しめます。

御籠島は自然豊かな環境と歴史的な背景に恵まれた魅力的な島で、多くの訪問者に新しい発見と体験を提供しています。

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