徳丸町 (前橋市)

群馬県前橋市に所在する徳丸町（とくまるまち）は、同市の南部地域に位置する地名です。その郵便番号は379-2135と定められています。町域は比較的コンパクトで、2013年時点のデータによれば、面積はおよそ0.37平方キロメートルを有していました。

地理的には、前橋市の中心部から見て南寄りの位置にあり、その西側を流れる端気川の左岸に沿って広がっています。河川に近い低地部に属する地域と言えます。

この徳丸という地名は古くから存在しており、江戸時代には既に現在の町域にあたる地域に集落が形成されていたことが知られています。当時の行政区分としては、前橋藩の領地の一部を構成していました。長い歴史を持つ地域であり、その名は時代を超えて受け継がれてきました。

近代に入り、日本の行政制度が大きく変革される中で、徳丸の属する区域も変化を遂げました。1889年（明治22年）4月1日には、市町村制が施行されます。この時、従来の徳丸村は、鶴光路村、亀里村、三公田村、横手村、新堀村、下阿内村、力丸村、房丸村という周辺の八つの村と合併し、新たに東群馬郡下川淵村が成立しました。徳丸はこの下川淵村の一部として再編成されたのです。その後、1896年（明治29年）4月1日には、東群馬郡と南勢多郡が統合されるという郡の再編が行われ、下川淵村は勢多郡に所属することとなりました。この行政区画の変更を経て、徳丸も勢多郡下川淵村の一部となりました。

昭和期に入ると、全国的に市町村合併が進められます。1954年（昭和29年）4月1日には、下川淵村が周辺の1町5村（元総社村、上川淵村、芳賀村、桂萱村、群馬郡東村、総社町）と共に前橋市に編入されることとなりました。この大規模な合併により、旧下川淵村域は前橋市の一部となり、徳丸の地域は正式に前橋市徳丸町としてその名を改め、現在に至る前橋市の一部として位置づけられることとなったのです。

交通網を見ると、徳丸町内には鉄道駅は設けられていません。地域内の移動や近隣地域へのアクセスは、主に道路交通に依存することになります。道路に関しては、町域内を北関東自動車道が通過していますが、徳丸町内に直接アクセスできるインターチェンジなどの設備はありません。また、幹線道路である国道や県道は町域を通過していません。

地域内の施設としては、アカギホームなどが確認されています。

徳丸町は、江戸時代から続く歴史を礎に、近代以降の行政区画の変遷を経て現在の姿となりました。前橋市の南部という地理的な位置と、端気川という自然要素、そして地域に根差した施設などが、この町の特性を形作っています。

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