徳久利明

徳久 利明

徳久 利明（とくひさ としあき、1942年12月8日 - 1998年3月13日）は、高知県土佐清水市に生まれたプロ野球選手で、投手として知られています。彼は1961年に近鉄バファローズに入団し、高校時代からの大きな期待を背負いながら、プロの世界でその名を広めていきました。

経歴

徳久は高知商業高校に進学し、1959年には2年生として甲子園大会に出場しましたが、その際は出場機会がありませんでした。しかし、1960年にはエースとして春季四国大会で優勝を果たし、その年の夏の南四国大会では準決勝まで進出しましたが、池田高に敗れ、甲子園出場は達成できませんでした。

1961年に近鉄バファローズに入団した際、監督の千葉茂からは「新人王を獲らせる」と誓われ、彼は1年目から58試合に登板し、多くの経験を積みました。初年度は6連敗を喫するも、最終的には15勝を挙げ、チームがたどった厳しい状況の中で光を放ちました。チームは103敗を記録し、最下位に沈みましたが、徳久はその中で規定投球回に達し、リーグ8位の防御率3.26を記録しました。結果として、彼は球団史上初の新人王に選出されました。

成績と特徴

徳久はその後も活躍を続け、1963年には自己最高の20勝を挙げ、リーグでの存在感を示す一方で、彼のキャリアには身体の故障やチームのストレスも伴いました。特に彼は、耐えられない怪我や病気に悩まされながらも、オーバースローから多彩な球種（スライダー、カーブ、シュート、フォークボール）を駆使し、投球技術を磨いていきました。

1968年には西鉄ライオンズに移籍し、1969年に現役を引退しましたが、その後も大阪で少年野球チームの指導に携わるなど、野球に貢献し続けました。

最後の時

徳久は1998年3月13日、鹿児島県内の病院において肺がんで逝去しました。享年55歳という若さであり、彼の亡き後も、多くのファンと関係者の心にその姿が残り続けています。生涯を通じて彼は、野球の楽しさと厳しさを伝え続け、彼の足跡は後の選手たちへの道しるべとなっています。

記録

• - 新人王（1961年）
• - 初登板：1961年4月9日、対西鉄ライオンズ
• - 初勝利：1961年6月4日、対阪急ブレーブス
• - 13打席連続三振（パ・リーグ記録）
• - オールスター出場：2回（1964年、1965年）

このように、徳久利明はその生涯において多くの挑戦と成功を収めた選手であり、プロ野球界に深い足跡を残しました。

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