忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ

忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ

『忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ』は、1983年に藤子不二雄名義で発表された漫画作品で、1984年には劇場用アニメとして公開されました。この作品は、当時人気を誇っていた「忍者ハットリくん」と「パーマン」の二つのキャラクターが夢の共演を果たすコラボレーションの形で、多くのファンに親しまれています。

概要

この漫画は、1983年に安孫子素雄の手によって『月刊コロコロコミック』に連載されました。『忍者ハットリくん』は安孫子の単独執筆によるもので、対照的に『パーマン』は1966年に藤本弘と安孫子が共同で開始したシリーズで、1983年からの新作は藤本が主に担当していました。特に注目すべきは、安孫子が描くパーマン1号の活躍が見られる作品であり、ファンにとっては貴重な存在となっています。
作中の舞台は、日本からアメリカのニューヨークへと移る冒険劇で、パーマンたちも登場しますが、ハットリくんが中心となっています。

1984年には、この漫画を元にした中編アニメが公開され、同時上映として『ドラえもん のび太の魔界大冒険』がありました。アニメ版では、かつての藤子不二雄コンビへのオマージュが盛り込まれ、特に劇中のテレビ収録シーンにはその姿が見られます。なお、原作漫画は後にてんとう虫コミックス版『忍者ハットリくん』13巻に収録されましたが、現在絶版となっており入手が難しい状態です。

あらすじ

物語は、ケン一たちが川原でラジコン飛行機を操縦して遊んでいると、金髪の少女ユーリーが助けを求めてくるところから始まります。ハットリくん、ケムマキ、ツバメの三人は、悪党に襲われたユーリーを守るために立ち向かいますが、そこに現れたサイコマンという名前の男が持つ超能力には敵わず、仲間と共に奮闘することになります。その後、ユーリーはハットリ及びパーマンたちとともに超能力特番の収録のためテレビ局に向かいますが、そこで司会者がサイコマンによって操られ、集団消失してしまいます。

ハットリたちは、シノビノ博士が育てた超能力サボテンの力を借りて、仲間を捜し出し、ニューヨークでゲラーという超能力者に出会います。ゲラーは、サイコマンと共に超能力者を集めて世界征服を目論んでいる悪党でした。ハットリとパーマンたちはゲラー一味に立ち向かい、友人やユーリーを救うために戦うのです。

声の出演

アニメ版では、多彩なキャストが声を担当しています。

• - ハットリくん: 堀絢子
• - ケン一: 菅谷政子
• - パーマン1号: 三輪勝恵
• - ゲラー: 内海賢二
• - サイコマン: 神谷明
• - ユーリー: 鶴ひろみ

その他、多くのキャラクターが個性豊かに声を演じています。

スタッフ

この作品は、原作が藤子不二雄であり、脚本には桜井正明が名を連ねています。特に、美術や作画監督には鈴木伸一、なかじまちゅうじが担当し、アニメーションの魅力を引き出しています。音楽は菊池俊輔が手掛け、作品を盛り上げる要素となっています。

主題歌

アニメ版の主題歌は、「ハットリ忍法ニニンのニン」が用いられ、その楽しいメロディが作品の印象を一層強めています。音楽や演出、声優陣のパフォーマンスが見事に融合し、名作となったこのアニメは、現在も多くのファンに愛されています。

『忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ』は、これらの要素を兼ね備えた作品であり、ファンの記憶に長く残ることでしょう。

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