志摩スペイン村

志摩スペイン村の概要

志摩スペイン村（しまスペインむら）は日本の三重県志摩市にある人気の複合リゾート施設です。1988年に近畿日本鉄道（近鉄）の開発により誕生したこの施設は、主にテーマパーク「パルケエスパーニャ」を中心として、ホテル志摩スペイン村や天然温泉「ひまわりの湯」の3つの施設で構成されています。リゾート法に基づき、地域の観光振興を図るために開発されました。

開発の歴史

志摩半島の観光開発は、1946年に伊勢志摩が国立公園に指定されたことから始まりました。1951年には、伊勢志摩エリア初の純洋式ホテルである志摩観光ホテルが賢島に開業。その後、1960年代に東京オリンピックを控え、観光地としての発展が期待されました。1970年に大阪万博が開催されると、近鉄は特急列車の直通運転を実現し、観光客数が急増しましたが、1973年の伊勢神宮式年遷宮を終えてからは客数が停滞し、近鉄は1970年代半ばから大規模なリゾート開発に着手しました。

開発計画には、志摩半島内に4つのリゾートを設ける構想がありましたが、最初に実施されたのが志摩スペイン村です。初期の計画費用は680億円とされましたが、最終的には変動があり、施設の縮小が行われました。開発の理念には「こころの再発見」が掲げられ、スペインをテーマにした文化や空間の提供が重視されています。

自然と文化の調和

志摩スペイン村は、伊勢志摩国立公園内に位置しており、自然環境の保護が優先されています。開発面積の約30%しか利用できなかったものの、周辺環境と調和を保つための工夫がされ、自然を大切にした設計が行われました。また、スペイン文化に触れられる機会も多く、スペインの伝説や歴史を体現したアトラクションやイベントが訪れる人々を楽しませています。

施設の構成と特徴

テーマパーク「パルケエスパーニャ」

「パルケエスパーニャ」は、スペイン各地の文化や建築をモチーフにした多彩なアトラクションで構成されており、訪れる客はスペインの雰囲気を感じられるようになっています。

• - 遊戯施設: たくさんのアトラクションがあり、アドレナリン満点の体験ができます。特に「ピレネー」というジェットコースターは、開業当初は世界最長・最速のインバーテッドコースターとして注目を集めました。
• - エンターテイメント: スペインの街並みが再現されたエリアでは、スペイン人エンターテイナーによるショーやパレードが行われ、観覧者を魅了します。

ホテル

ホテル志摩スペイン村は、アンダルシア地方のスタイルで建てられたリゾートホテルで、リラックスできる空間を提供しています。252室の客室や、多種多様な料理が楽しめるレストランが完備されています。

ひまわりの湯

天然温泉「ひまわりの湯」では、地下から湧き出る温泉で心身ともにリフレッシュできる空間が広がっています。多彩な施設があり、独特の癒しの体験ができます。

ビジネスと文化の結びつき

開業以来、志摩スペイン村は地域経済に大きな影響を与えています。観光客の訪問を促進させ、関連施設や飲食店の活性化にも貢献しています。バブル経済が崩壊した後も、観光需要を喚起するための施策が展開され、家族連れや若い世代に向けた新しいアトラクションやイベントが追加されることで、集客力を維持しています。

今後の展望

志摩スペイン村は2024年に開業30周年を迎える予定です。この周年を機に、さらなる集客を目指し、新しいアトラクションやイベントが計画されています。また、地域困難や環境保全を考慮した持続可能な運営が求められる中、引き続き観光地としての魅力を磨いていくことが期待されています。

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