志摩市歴史民俗資料館

志摩市歴史民俗資料館

志摩市歴史民俗資料館は、三重県志摩市に位置する郷土史に特化した博物館です。この資料館は、志摩市役所磯部支所、志摩市磯部生涯学習センター、志摩市立図書館磯部図書室と同じ建物に入っており、地域の歴史や文化の保存・展示を目的として活動しています。ここでは志摩市の歴史と民俗に関連するさまざまな資料を所蔵しており、地域住民や観光客に向けて、貴重な文化財や展示が行われています。

歴史民俗資料館の目的と構成

歴史民俗資料館は、志摩の暮らしや文化の記録を保存し、後世に伝えるという目的を持っています。館内には、「あけぼの」「まつり」「くらし」「生業」という5つのコーナーがあり、それぞれのテーマに関して資料や展示が行われています。特に、地域の祭りや日常生活に関する民俗資料が豊富であり、訪れる人々は志摩の歴史に触れることができます。

また、開館当初の記念イベントとして、三重県立博物館の移動展示会が開催され、「海の恵みとにぎわい」といった展示が展開されました。このように、博物館は単なる展示の場にとどまらず、地域を活性化させるイベントの企画も行っています。

2016年には、館内の所蔵品から3,828点が「志摩半島の生産用具及び関連資料」として、日本国の登録有形民俗文化財に認定されるなど、学術的にも高く評価されています。これにより、志摩の農業や漁業に関する高い価値を持つ資料が、国の文化財として広く認知されています。

磯部図書室と生涯学習センター

資料館がある建物の1階南側には、磯部図書室が設置されています。この図書室は、一般開架室をはじめ、事務室、書庫、文庫コーナーなどを完備しており、地域の人々が利用できる環境が整っています。蔵書数は年々増加し、最新のデータでは31,968冊に達しています。また、天候や時間を気にすることなく利用できるスペースが設けられています。

2階には磯部生涯学習センターがあり、多目的ホールや和室などの施設が完備されています。このセンターでは地域のイベントや講座が開催されており、地域の学習機会を提供しています。

志摩市役所磯部支所

同建物の2階南側には志摩市役所磯部支所があり、地域振興や市民サービス、教育委員会の業務が行われています。これにより、地域の行政サービスも一手に受けられるという利便性があります。

文化財の保護と展示

志摩市歴史民俗資料館は、三重県指定の文化財や志摩市指定の有形文化財も所蔵している点が特徴的です。埴製枕や鹿角装大刀などの考古資料や、下之郷村水帳などの古文書が歴史的価値を持つとして指定されています。これによって、資料館は単なる展示施設ではなく、地域の文化資産の保護や研究にも寄与しています。

まとめ

志摩市歴史民俗資料館は、地域の歴史、文化、そして教育を結ぶ重要な役割を担っています。訪れる人々は、過去から現在へとつながる志摩の魅力を学ぶことができ、また地域社会の活性化にも貢献しています。四つの機能が連携し合うこの施設は、地域住民だけでなく観光客にとっても貴重な体験を提供しています。

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