志賀島

志賀島について

志賀島（しかのしま）は、福岡県福岡市東区に属し、博多湾の北部に位置する島です。陸繋島として本土とつながっており、古代から重要な交通の要所として知られています。今回、志賀島の地理的特徴、歴史的背景、そして観光スポットを詳しくご紹介します。

地理的特徴

志賀島は、砂州によって本土の九州とつながっています。このような陸繋島は全国的にも稀であり、地理的な特色が際立っています。島の南部や西部は博多湾に面しており、北部と東部は玄界灘に接しています。特に北部から東部にかけては岩場が広がっており、自然の風景が魅力です。

島には主に3つの集落が存在し、それぞれ志賀、弘、勝馬と呼ばれています。志賀と弘の地区には漁港があり、漁業が盛んです。一方で、勝馬地区は農業地域として知られ、温暖な気候の中でイチゴや果樹が多く栽培されています。住所は、南部と東部は「志賀島」となり、北部と中央部は「勝馬」、そして西部は「弘」と表記され、郵便番号も異なります。

歴史的な背景

志賀島の歴史は古く、日本書紀や古事記には綿津見神の祭主である阿曇氏についての記述が残されています。この島は、古代の三韓征伐の際にも神功皇后が立ち寄った場所であり、海上交通の重要な拠点として機能していました。地名の由来については、志賀島が「打昇浜」と連なることから「近島」と呼ばれていたものが「資珂島」と変化したという説があります。

万葉集には、志賀島に関する詩が多く、一例として柿本人麻呂の作品があります。志賀島の歴史は、1274年の文永の役や1281年の弘安の役において元軍との戦いでも知られています。特に志賀島の戦いでは、日本軍が元軍を撃退した重要な出来事として歴史に名を刻みました。

その後、志賀村は1889年に設置され、1930年には志賀島橋が開通し、九州本土とのアクセスも飛躍的に向上しました。1953年には町制を施行し、1971年に福岡市に編入され、今では福岡市の一部として多くの人々に親しまれています。

観光スポットと文化

志賀島は美しい自然環境と歴史的な建造物で知られています。特に志賀海神社は、全国でも唯一の綿津見三神を祀る神社として広く知られています。例祭では「君が代」の神楽が奉納されるなど、地域の文化を支える重要な存在です。

また、志賀島では様々なアウトドア活動や釣りが楽しめることから、多くの観光客が訪れます。温暖な気候が果樹栽培を支え、美味しいフルーツも楽しむことができます。

アクセス

志賀島は福岡市中心部からのアクセスも良好で、西鉄バスが頻繁に運行されています。バスは志賀地区までとどき、さらに西戸崎駅からもアクセスが可能です。また、博多埠頭からは渡船が運航されており、海の景色を楽しみながらの移動が可能です。

志賀島はその豊かな歴史と美しい自然環境により、多くの人々に愛され続けています。これからも多くの人々がこの地で文化や自然の魅力を感じていくことでしょう。

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