志賀政司

志賀 政司（しが まさし）は、1939年（昭和14年）1月28日に福島県平市（現在のいわき市）にて生を受けた、日本の元バスケットボール選手である。

経歴

若くしてバスケットボールの才能を開花させた志賀は、明治大学に進学。在学中から早くもその実力が認められ、日本代表チームの一員に選出される。そして、1960年（昭和35年）にイタリアのローマで開催された第17回夏季オリンピック競技大会には、学生日本代表として出場を果たし、世界の強豪を相手に貴重な経験を積んだ。

大学を卒業後、当時の実業団バスケットボール界を牽引していた強豪、日本鉱業株式会社に入社し、選手としてのキャリアを継続した。日本鉱業での活動と並行して、卒業後も引き続き日本代表として活躍。国際舞台での経験をさらに深めていった。

日本代表としての活躍

志賀は、日本代表として数多くの国際大会に出場している。特に、オリンピックには1960年のローマ大会に加えて、自国開催となった1964年（昭和39年）の東京大会にも連続して出場。母国のファンの前でプレーする機会を得た。

また、バスケットボールの世界最高峰の大会の一つであるバスケットボール世界選手権（現：FIBAバスケットボール・ワールドカップ）にも、1963年（昭和38年）のブラジル大会、そして1967年（昭和42年）のウルグアイ大会と、二度にわたり出場している。世界のトップレベルを肌で感じ、日本バスケットボールのレベルアップに貢献した。

これらの主要大会に加え、アジア地域における最も重要な国際大会であるFIBAアジア選手権には、1960年、1965年、1967年、1969年と複数回出場し、アジアにおける日本のバスケットボールの地位向上に尽力した。さらに、ユニバーシアード（1961年）やアジア競技大会（1962年）といった国際的なスポーツイベントにも日本代表として参加し、その活動範囲は多岐にわたった。

彼の日本代表としてのキャリアは実に長きにわたり、1960年代の日本のバスケットボール界において、国際経験が非常に重要視される中で、志賀政司は中心選手としてチームを支え続けた。その安定したパフォーマンスと豊富な国際経験は、当時の日本代表にとって欠かせないものであり、後進の選手たちにとっても模範となる存在であった。志賀政司は、日本のバスケットボールが世界への挑戦を本格化させた時代の重要な一頁を飾る選手として、その功績は語り継がれている。

もう一度検索