忽雷架

忽雷架（こつらいか、拼音: hū léi jià）は、陳氏太極拳（第一路頭套拳）の拳架（スタイル）の一種として知られています。しかし、陳氏太極拳とは独立した全く別のスタイルの太極拳門派であるという異説も存在します。

歴史的背景

通説によれば、忽雷架は陳氏小架式を伝えた陳氏一族の陳有本（陳氏十四世）の弟子であり、甥でもあった陳清萍によって始められました。趙堡架式を原型に作られた套路（型）と練法がその起源とされています。ただし、忽雷架の創始者は陳清萍の弟子の李景炎であるという説もあります。

特徴

忽雷架は、小架式や趙堡架式の拳風を受け継ぎつつ、動作に緩急差を強調した点が特徴です。太極拳としては異例とも言えるほど、激しく剛猛でスピーディーな動作が多用されます。「忽雷」とは閃電（稲妻）を意味し、その名の通り、電光石火のような動きが特徴です。

段階的な教授法

忽雷架式は、修行者の練度に応じて段階式に教授される点が大きな特徴です（10段階または15段階とも言われています）。各段階ごとに套路の拳風は著しく変化し、練度が高まるにつれて、より高度な技術が習得できるようになっています。最終段階といわれる悪形架に至ると、技は定式の意味に縛られず、無形となるとされています。

注意点

陳氏小架式、新架式、忽雷架式は、学習者にとって混同されやすいですが、本来は全く異なるスタイルです。それぞれの特徴を理解し、区別して学習する必要があります。

忽雷架は、その独特な動作と段階的な教授法により、太極拳の中でも特異な存在として知られています。熟練することで、より高度な技術と身体操作を身につけることができるでしょう。

もう一度検索