恋のキュート・ビート/ミスターU.S.A.

SUPER MONKEY'Sの1stシングル「恋のキュート・ビート/ミスターU.S.A.」について解説します。

概要

安室奈美恵とMAXのルーツであるSUPER MONKEY'Sのデビューシングル。一見「恋のキュート・ビート」がA面扱いですが、実際には「ミスターU.S.A.」がメインとしてプロモーションされていました。

特筆すべきは「恋のキュート・ビート」が、SUPER MONKEY'Sの楽曲の中で唯一、メンバー全員にソロパートがある点です。どちらをメインにするか迷った際、メンバーが沖縄アクターズスクールに相談した結果「恋のキュート・ビート」が選ばれましたが、最終的には大人の判断で「ミスターU.S.A.」がメインに決定したというエピソードがあります。後年、スクール生が「恋のキュート・ビート」を選んだのは、メンバーへの配慮から全員にソロパートがある曲を選んだことが明らかになりました。

ロッテアイスのCMソングに起用された「ミスターU.S.A.」は、グループがブレイクする以前の楽曲でありながら、唯一ミュージック・ビデオが制作されました。CDやテレビでは安室奈美恵がメインボーカルを務めていましたが、タイアップ先の「シリアルアイス」の初期CMでは、リーダーの牧野アンナが歌う別バージョンが使用されていました。

「ミスターU.S.A.」の作曲者である小森田実は、1994年のアルバム「Ivy's」で歌詞を変え「世界で一番のキス」というタイトルでセルフカバーしています。

安室奈美恵がソロとして「ミスターU.S.A.」を披露することは長らくありませんでしたが、2017年9月16日に地元沖縄で開催された25周年記念野外ライブ『namie amuro 25th ANNIVERSARY LIVE in OKINAWA』で、22年ぶりに披露され、ファンを熱狂させました。

一方、「恋のキュート・ビート」はデビュー以降、安室奈美恵自身が歌うことはありませんでしたが、他のメンバーによって何度か披露されています。2018年には、MAXのNANAがソロイベントでMINAや牧野アンナとデュエットで披露。2022年の『沖縄アクターズスクール大復活』では、安室奈美恵を除く初代スーパーモンキーズのメンバー4人が集結し、当時の振り付けを再現してパフォーマンスを披露しました。

収録曲

1. 恋のキュート・ビート
作詞・作曲：小森田実
2. ミスターU.S.A.
作詞：売野雅勇
3. 恋のキュート・ビート (オリジナルカラオケ)
4. ミスターU.S.A. (オリジナルカラオケ)

タイアップ

恋のキュート・ビート：日本テレビ系『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』エンディングテーマ
ミスターU.S.A.：ロッテ「シリアルアイス」CMソング

収録作品

Various Artists

カバー

小森田実 - 『Ivy's』（1994年3月15日）※「世界で一番のキス」としてセルフカバー

このシングルは、SUPER MONKEY'Sの原点であり、安室奈美恵のソロとしての成功、そしてMAXの活躍へと繋がる、重要な一作と言えるでしょう。

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