恋のトリプルチャンス

『恋のトリプルチャンス』は、1979年4月5日から1980年3月13日まで、フジテレビ系列で毎週木曜22:00から22:30に放送されていた関西テレビ制作のトーク番組です。笹岡薬品の一社提供で、当時の人気恋愛バラエティ番組の要素を取り入れた視聴者参加型番組として注目を集めました。

番組の基本的な構成は、毎回3人の一般男性と9人の一般女性が出場し、男女がお互いのパートナーを選ぶというものでした。司会は、当時人気絶頂だった桂三枝（後の六代桂文枝）と、女優の若原瞳が担当しました。この二人の軽妙な掛け合いも番組の見どころの一つでした。

番組の進行は、まず男性陣がヘッドホンを装着し、女性陣の声が聞こえない状態にされます。その間に、女性陣は誰がどの男性とペアになりたいかを話し合います。この話し合いの様子が視聴者には公開され、誰がどの男性を好んでいるのか、または戦略的な選択をしているのかを垣間見ることができました。この点が、単なる恋愛番組ではなく、視聴者が参加意識を持てるエンターテイメントとして人気を博した要因の一つと言えるでしょう。

女性陣の話し合いが終わると、いよいよ男性陣がヘッドホンを外し、女性陣が選んだ相手と対面します。この瞬間は、番組で最も盛り上がるシーンの一つでした。選ばれた男性は喜び、選ばれなかった男性は残念がるなど、参加者の様々な表情が視聴者の興味を引きました。その後、男女ペアはゲームに挑戦し、その結果によって番組の最後に海外旅行がプレゼントされるという仕組みでした。この海外旅行のプレゼントは、番組の大きな魅力であり、参加者だけでなく視聴者もドキドキしながら見守っていました。

『恋のトリプルチャンス』は、当時の恋愛バラエティ番組の流行に乗って人気を博しましたが、単に男女が恋愛をする様子を見せるだけでなく、視聴者参加型という要素を加えることで、より多くの人が楽しめる番組になっていました。また、司会の桂三枝と若原瞳の魅力的な進行も、番組の成功に大きく貢献しました。

番組の終了後も、そのフォーマットは多くの番組に影響を与え、日本のバラエティ番組の歴史において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

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