息長宿禰王

息長宿禰王（おきながのすくねのみこ）

息長宿禰王は、生没年不詳の古代日本の皇族であり、第9代開化天皇の玄孫にあたります。父は迦邇米雷王（かにめいかずちのみこ）、母は丹波之遠津臣の娘である高材比売（たかきひめ）です。

特に有名なのは、神功皇后（じんぐうこうごう）の父であるという点でしょう。神功皇后は、古代日本の歴史において非常に重要な人物であり、その父である息長宿禰王もまた、重要な役割を担っていたと考えられます。また、別名として気長宿禰王とも呼ばれています。

子孫について

息長宿禰王は、複数の女性との間に多くの子をもうけました。河俣稲依毘売（かわまたのいなよりひめ）との間には、大多牟坂王（おおたむさかのみこ）がいます。また、葛城高顙媛（かつらぎのたかぬかひめ）との間には、後の神功皇后となる息長帯比売命（おきながたらしひめのみこと）、虚空津比売命（そらつひめのみこと）、息長日子王（おきながひこのみこ）が生まれました。

この中でも、息長帯比売命は、後の神功皇后として、その存在は非常に重要です。神功皇后は、その後の日本史において、重要な役割を果たし、多くの伝説や物語が語り継がれています。このため、息長宿禰王もまた、神功皇后の父として、歴史に名を残しています。

祀られている場所と墓

息長宿禰王は、少毘古名命（すくなびこなのみこと）や応神天皇（おうじんてんのう）と共に、滋賀県米原市の日撫神社（ひなでじんじゃ）に祀られています。この事実は、彼が古代の人々にとって、いかに重要な存在であったかを示しています。

また、米原市には山津照神社古墳（やまづてるじんじゃこふん）という前方後円墳があり、この古墳は、明治15年(1882年)に山津照神社境内から発見されました。この古墳は、息長宿禰王の墓であるという説が有力です。この古墳の存在は、息長宿禰王が、単なる皇族にとどまらず、地域において非常に有力な人物であった可能性を示唆しています。

まとめ

息長宿禰王は、その生没年は不明であるものの、古代日本の皇族として重要な役割を担っていた人物です。特に神功皇后の父としての存在は大きく、また、彼が祀られている神社や墓とされる古墳の存在は、古代の歴史を理解する上で重要な手がかりとなります。

このように、息長宿禰王は、その生涯の詳細は不明な点も多いものの、古代日本の歴史を語る上で、欠かすことのできない重要な人物の一人です。

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