悪偶

悪偶（あぐう）

『悪偶』は、中国の漫画家・一淳によるウェブコミックで、『テンセントアニメ』で連載されています。この作品は、日本のアニメ制作会社・スタジオディーンによって2018年7月にアニメ化され、放送が開始されました。『霊剣山』に続く、テンセントとスタジオディーンの合作プロジェクトの第2弾となります。

あらすじ

作品に描かれるのは、常人では決して敵わない才能と知識を持つ「天才」たちの物語です。これらの天才は自然に与えられた存在として描かれ、普通の人々は自らの努力では及ばないものだとされています。しかし、「悪偶」と呼ばれた特別な人形を持つことで、平凡な人々も瞬時に天才に変身できる力を得ることができます。

物語の主人公である愛（あい）は、平凡な才能しか持たないダンサーの少女です。彼女は親友の町が優れた才能を持っているアーティストであることに劣等感を抱いていました。しかし、偶然の出会いにより、町の才能が「悪偶」によるものであることが明らかになります。町は「悪偶」を生み出す裁縫師、クリスティ・ロスに変わってしまい、愛は仲間を救うために立ち上がることになります。

用語解説

悪偶（あぐう）

「悪偶」とは、裁縫師によって作られる特別な呪具であり、持つ者に後天的な天才的能力を与える人形です。もともとは先天的な天才の姿を縮小したもので、その真の姿はゾンビのような存在です。彼らは全身を糸で縫い合わされており、言葉を話すことはできませんが、人形として体内に秘めた力を持つことで、普通の人間にも天才的な才能を授けます。

裁縫師（さいほうし）

裁縫師は、邪悪な術を使う魔術師であり、天才を拉致して「悪偶」を作り出します。裁縫師協会を経て、初級から高級までのランクがあります。

救済者（きゅうさいしゃ）

「救済者」は、「悪偶」を解放するために旅をする者を指し、独自の術で戦います。

登場人物

愛（あい）

本作の主人公であり、16歳のダンサー。彼女は明るく大胆な性格で、他人を簡単に信じてしまう純真さを持っています。町が抱える才能の裏側を知った彼女は、裁縫師との戦いに巻き込まれていきます。

町（まち）/ クリスティ・ロス

愛の親友である町もダンサー。彼女は初めのうち、愛とは違い、才能持ちの存在でしたが、それが「悪偶」によって得られたものであることが明らかになります。最終的に、彼女はクリスティ・ロスという裁縫師へと変貌します。

羅正（らしょう）

救済者の組織のリーダーで、81歳の伝道師。彼は生真面目で少し頑固な性格です。

羅布（らふ）

羅正の孫であり、若い救済者。熱い正義感を持っていますが、感情的になりやすい一面もあります。

アニメ情報

日本では『悪偶 -天才人形-』というタイトルで放送され、中国では「天才玩偶」というタイトルで配信されます。原作やアニメの制作には多くの才能が集まり、キャラクターデザインや音楽制作が行われています。

スタッフ

原作は一淳、監督にボブ白旗、音楽はシバサキユウキが担当しています。主要キャストには、芝崎典子、松井恵理子、高木渉などが名を連ねており、それぞれのキャラクターに命を吹き込んでいます。

主題歌

オープニングテーマやエンディングテーマには、印象的な歌が用意されており、各国での配信に合わせて異なるバージョンが制作されています。

このように『悪偶』は、天才の力を持つ人形を通じて織りなす人間ドラマや友情、努力の物語を描いた作品です。

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