情事 (矢沢永吉のアルバム)

矢沢永吉『情事』詳細解説

『情事』は、1989年6月21日にリリースされた、矢沢永吉にとって17枚目のスタジオアルバムです。前作『共犯者』から約11ヶ月ぶりの新作として、ファンから大きな期待が寄せられていました。

アルバム概要

本作のキャッチコピーは「こんにちは、まっすぐの不良でございます。」。この言葉が示すように、矢沢永吉のロックンロールへの情熱と、少しばかりのやんちゃさが感じられる作品となっています。

アルバムに先駆けてリリースされたシングル「SOMEBODY'S NIGHT」は、フジテレビ系の音楽番組『夜のヒットスタジオDELUXE』で披露され、大きな話題となりました。矢沢永吉は、アルバムジャケット写真に登場した数多くのモデルたちを従え、テレビ初出演を果たしました。このパフォーマンスは、多くの視聴者に強烈な印象を与え、アルバムへの期待感を高めることに貢献しました。

プロデュースは、矢沢永吉自身と、数々のアーティストを手掛けてきたTony Tavernerが共同で担当しました。作詞陣には、売野雅勇が初参加し、9曲の作詞を担当。さらに、大津あきらが1曲を手掛けています。本作は、矢沢永吉のアルバムとして、アナログレコードでリリースされた最後の作品となりました。時代がCDへと移行する中で、アナログレコードの終焉を象徴する作品としても、その存在意義は大きいと言えるでしょう。

批評

音楽誌『CDジャーナル』は、本作について「革新的なことを試みているわけではないのに、ホーンセクションを絡ませた演奏といい、ボーカルといい、実に新鮮な味がある」と評し、その音楽性を高く評価しています。革新的な試みこそないものの、矢沢永吉らしい、洗練されたサウンドと、エモーショナルなボーカルが、聴く人の心を掴む魅力的な作品です。

収録曲

アルバムには、バラエティ豊かな楽曲が収録されています。ロックンロールを基調としながらも、バラードやポップスなど、幅広い音楽性を示す楽曲が並んでいます。各楽曲の詳細は、以下の通りです。

（詳細な収録曲リストは、割愛します）

リリース履歴

本作は、1989年6月21日に、アナログレコードとCDで同時発売されました。その後、カセットテープなどのフォーマットでも発売され、長年にわたり多くのファンに愛されてきました。

総括

『情事』は、矢沢永吉のキャリアの中でも重要な作品の一つであり、彼の音楽的な幅広さと、常に進化を続ける姿勢を明確に示しています。キャッチーなメロディーと、心に響く歌詞、そしてパワフルなボーカルが一体となり、聴く人を魅了します。時代を超えて愛される名盤として、今後も多くの人に聴き継がれていくことでしょう。

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