情報法制研究所

一般財団法人情報法制研究所（JILIS）の概要

一般財団法人情報法制研究所（JILIS）は、2016年に設立された研究機関です。日本の情報社会を取り巻く環境は、技術革新やグローバル化の進展に伴い、日々複雑化しています。JILISは、こうした変化を的確に捉え、情報法制に関する学術的な研究と政策提言を行うことで、社会の健全な発展に貢献することを目指しています。

設立の目的

JILISは、大学などの研究機関、企業、政府機関といった産学官民の連携を強化し、情報法制に関する課題の解決に臨むことを目的としています。情報社会の未来を見据え、現実的な政策提言を行うことを重視しており、単なる学術研究にとどまらず、社会実装を目指した実践的な活動に力を入れています。

活動内容

JILISの活動は多岐に渡り、国内外の情報法制に関する調査研究、政策提言、研究成果の公表など、多様なアプローチで情報社会の課題解決に取り組んでいます。具体的には、以下のような事業を展開しています。

調査研究: 国内外の法制度や技術動向に関する調査研究を行い、その成果を報告書や書籍として公表しています。研究対象は、個人情報保護、著作権、サイバーセキュリティ、人工知能、通信政策など幅広く、常に最新の動向を踏まえた研究活動を行っています。
政策提言: 調査研究に基づいた政策提言を政府機関や関連団体に対して行い、政策決定に貢献しています。例えば、著作権侵害サイトのブロッキング問題や捜査関係事項照会問題など、社会的に重要な課題について、明確な立場を示し、提言活動を行っています。
情報発信: 講演会、セミナー、出版活動などを通して、情報法制に関する知識の普及啓発に努めています。一般市民にも分かりやすい形で情報を提供することで、情報社会におけるリスクへの理解を深め、健全な利用を促進しています。
受託研究: 国や地方公共団体、企業などから研究の委託を受け、特定の課題に関する調査研究を行うこともあります。

主要な研究領域

JILISは、以下の分野を中心に研究活動を行っています。

個人情報保護: 個人情報保護法の改正や個人情報保護の課題、業界ごとの個人情報の取り扱いに関する研究など。
情報通信法制: 通信の秘密、ネットワークブロッキング、青少年のネット利用環境整備などの研究など。
著作権: 著作権と情報法制の関連性、静止画ダウンロードの違法性などに関する研究など。
サイバーセキュリティ: サイバー攻撃への対策、情報セキュリティ技術の向上に関する研究など。
人工知能と法律: AI技術の進歩に伴う法的課題に関する研究など。
資金決済法: 資金決済に関する法規制の研究など。
* 捜査関係事項照会: 捜査関係事項照会問題に関する研究など。

組織体制

JILISは、理事長、専務理事、理事、監事、顧問、事務局から構成されています。理事には、大学教授、企業経営者、弁護士など、多様な分野の専門家が名を連ねています。

沿革

2016年の設立以降、JILISは精力的に活動を行い、数々の報告書や提言を発表してきました。特に著作権侵害サイトへのブロッキング問題やダウンロード違法化問題など、社会的に注目を集めるテーマについて積極的に関与し、その専門性から高い評価を得ています。

今後の展望

情報技術の進化は今後も加速し、新たな法的な課題が常に発生します。JILISは、変化の激しい情報社会において、その専門性を生かし、社会のニーズに応じた研究と政策提言を継続していくことが期待されています。産学官民の連携をさらに強化し、情報法制の専門家育成にも貢献することで、より安全で安心できる情報社会の実現を目指していくでしょう。

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