愛を伝えて〜Tell Him

「愛を伝えて〜Tell Him」

「愛を伝えて〜Tell Him」（あいをつたえて テル・ヒム）は、バーブラ・ストライサンドとセリーヌ・ディオンが共演するデュエット曲で、1997年11月3日にリリースされました。この楽曲は、ディオンのアルバム『レッツ・トーク・アバウト・ラヴ』とストライサンドのアルバム『Higher Ground』の最初のシングルとなります。また、日本では1997年12月1日に発売されました。

発売とラジオでの反応

シングルのリリースの約1ヵ月前の1997年10月7日には、アメリカのラジオ局への配信が開始され、いくつかの局でこの曲が放送され始めました。ただし、主にアダルトコンテンポラリーのラジオ局でのみ流れ、他のジャンルの局ではあまり取り上げられませんでした。そのため、アメリカ国内でのチャートセールスにおいては広く受け入れられず、ソニー・ミュージックエンタテインメントはリリースを見送ることとなります。しかし、この曲はアメリカ以外の国々では非常に成功を収めました。

ミュージックビデオとチャート成績

ミュージックビデオはスコット・フロイド・ロックマスによって制作され、1997年10月24日にVH1で初めて放送されました。このビデオは、ライブDVD『オ・クール・デュ・スタード〜スタジアム・ライヴ〜 (ビデオ)』にも収録されています。

曲は、オランダやアイルランドでは最高で2位、ベルギー、フランス、イギリスでは3位、イタリアやスイスでは4位にランクインしました。さらに多くの国々でトップ10に入るなど、広く評価されました。このシングルは世界中で大きな売上を記録し、オランダではプラチナ（7万5000枚）、ベルギーではプラチナ（5万枚）、イギリス（40万枚）、フランス（40万枚）、オーストラリア（3万5000枚）、スイス（2万5000枚）、ノルウェー（1万枚）ではゴールドに認定されました。加えて、この曲は1998年のグラミー賞の「Best Pop Collaboration with Vocals」にノミネートされるという栄誉も得ています。

ライブパフォーマンスと収録アルバム

セリーヌ・ディオンは、自身のライブツアー『レッツ・トーク・アバウト・ラヴ・ツアー』で、バーブラ・ストライサンドとのバーチャルデュエットを披露しています。この曲は後に、両アーティストのベストアルバムにも収録されています。セリーヌ・ディオンは『ザ・スペシャル・ベスト』（2000年）、『マイ・ラヴ:エッセンシャル・コレクション』（2008年）に、ストライサンドも『ジ・エッセンシャル・バーブラ・ストライサンド』（2002年）や『デュエット』（2012年）に収録しています。

曲の背景

「愛を伝えて〜Tell Him」が誕生するきっかけとなったのは、1997年3月24日に行われたアカデミー賞授賞式です。この日、セリーヌ・ディオンは自身の歌「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」に加え、ストライサンドとブライアン・アダムスのデュエット曲を歌唱しました。この際、ストライサンドが歌唱する予定ではなかったことから、デュエットの機会を逸したことを悔いた彼女がディオンに連絡し、後にデュエット曲の制作が決まったのです。彼女のプロデューサーであるルネ・アンジェリルがデンヴィッド・フォスターに依頼したことが、曲の実現につながりました。

収録曲

このシングルには、以下の曲が収められています。

1. 「愛を伝えて〜Tell Him」（ラジオ・エディット） – 4:53
2. 「エヴリシング・マスト・チェンジ」 – 4:05
3. 「ホエア・イズ・ザ・ラヴ」 – 4:55

このように、デュエット曲「愛を伝えて〜Tell Him」は、ストライサンドとディオンのコラボレーションによって多くの人々に影響を与え、特に国際的に評価されました。

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