慶應義塾看護短期大学

慶應義塾看護短期大学について

慶應義塾看護短期大学は、1988年から2003年まで存在した私立の短期大学です。東京都新宿区に位置し、学校法人慶應義塾が運営していました。この短期大学は、看護師を育成することに特化した教育機関として、その役割を担っていました。

歴史

慶應義塾看護短期大学の歴史は、1917年に北里柴三郎によって設立された医学科附属看護婦養成所にまで遡ります。この養成所は、その後、医学部の昇格や関連施設の設置を経て、1950年に慶應義塾大学医学部附属厚生女子学院へと改組されました。さらに、1988年には、この厚生女子学院を改組する形で、慶應義塾看護短期大学が開学しました。

短期大学としての歴史は短いながらも、そのルーツは看護教育における長い伝統と実績に支えられていました。開学当初は看護学科のみを設置し、入学定員は100名でした。学生は女子のみで構成され、3年間の修業年限で専門知識を学びました。

2000年度の入学生を最後に、2003年に短期大学としての使命を終え、廃止されました。しかし、その教育理念や看護教育への貢献は、今日においても語り継がれています。

教育理念と特徴

慶應義塾看護短期大学の学是は、「独立自尊の人格を育成し、人命尊重の理念に基づき看護に必要な高度の学術を習得させるとともに、広く社会の福祉に貢献する女子人材の育成を目的とする」というものでした。

教育においては、看護学に特化した専門教育が行われ、慶應義塾大学病院での臨床実習が組み込まれていました。これにより、学生は実践的な看護技術を習得し、医療現場での経験を積むことができました。

大学の特色

慶應義塾看護短期大学は、看護教育の長い歴史を受け継ぎながら、最新の知識と技術を教育に取り入れていました。また、女子学生のみという環境も特徴的で、学生たちは互いに協力し、切磋琢磨しながら看護師としてのスキルを磨いていました。

学生生活

学生生活においては、医学部学生と合同で行われるクラブ活動が盛んでした。バレーボール、弓道、スキー、剣道、バドミントンなどの体育系クラブや、茶道、手話などの文化系クラブがあり、学生たちは学業だけでなく、課外活動にも積極的に取り組んでいました。

学園祭は「四谷祭」と呼ばれ、医学部と合同で開催されていました。

基礎データ

• - 所在地：東京都新宿区信濃町35
• - 学科：看護学科（入学定員100名）
• - 取得資格：看護師受験資格

キャンパスと施設

キャンパスは慶應義塾大学医学部のある信濃町キャンパス内に設置されていました。鉄筋5階建ての建物で、看護教育に必要な設備が整えられていました。

卒業後の進路

卒業生は、慶應義塾大学病院をはじめとする医療機関に就職する人が多くいました。また、東京大学や東京医科歯科大学などの大学に編入学する卒業生もいました。

大学の象徴

カレッジマークは慶應義塾大学と同様にペンと剣をモチーフにしたものでした。大学歌は慶應義塾塾歌が用いられており、他に「慶應義塾看護婦の歌」も存在しました。

組織

• - 学科：看護学科
• - 専攻科：なし
• - 別科：なし

研究

『慶應義塾看護短期大学紀要』を発行していました。

関係者と組織

• - 系列校：慶應義塾大学

慶應義塾看護短期大学は、短い期間ではありましたが、看護教育の発展に大きく貢献した教育機関であり、その教育理念と実績は、看護教育の歴史の中で重要な位置を占めています。

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