慶應義塾評議員会

慶應義塾評議員会について

慶應義塾評議員会は、学校法人慶應義塾における最高の意思決定機関です。1889年（明治22年）に「慶應義塾規約」の制定により、それまでの理事委員会に代わって設立されました。当初から、評議員会は慶應義塾の重要な意思決定を担っており、その役割は現在まで続いています。

評議員会の設立と変遷

慶應義塾では、1907年（明治40年）に財団法人化に伴う組織改編が行われましたが、評議員会がすでに最高意思決定機関として機能していたため、その制度的枠組みは大きく変更されませんでした。この組織改編により、評議員会は意思決定機関として、塾長と理事会は執行機関として明確に分けられました。

法的位置づけ

現行の私立学校法では、評議員会は理事長の諮問機関とされていますが、慶應義塾では、その歴史的経緯から、私立学校法第42条2項の規定により、諮問事項が評議員会の議決事項とされています。これにより、評議員会は従来通り、最高意思決定機関としての役割を維持しています。

評議員の構成

評議員会は、95名以上101名以内の評議員によって構成され、任期は通常4年です。評議員は、以下の4つの区分から選出されます。

推薦評議員: 前期の評議員会によって選出されます。
卒業生評議員: 全ての塾員による投票によって選出されます。
塾員評議員: 推薦評議員と卒業生評議員が、全塾員の中から選出します。
教職員評議員: 義塾内の各組織（学部、一貫教育校、研究所、職員）から選出されます。

卒業生評議員選挙

4年に1度行われる評議員改選の中で、卒業生評議員の選挙は特に注目を集めます。20万人以上の有権者塾員による郵送投票で行われ、私立学校の役員を決める選挙としては他に例を見ない大規模なものです。1978年（昭和53年）の選挙では、連記制から単記制に変更されたことで、塾員の関心がさらに高まりました。

評議員会の歴史と開催

評議員会は、1889年（明治22年）10月に第1回が開催されて以来、現在まで続いています。通常、年6回（奇数月の20日前後）に開催されます。評議員会の権限は、慶應義塾規約に定められています。

評議員会の権限

評議員会は、以下の事項について議決権を持ちます。

事業計画、予算、借入金、重要な資産の処分
大学の学部、大学院、図書館、研究所、その他重要な施設の設置、分合、廃止
学事または人事に関する規則で、収支に重大な影響のあるものの制定または改廃
収益事業に関する重要事項
その他、法人運営に関する重要事項で理事会が認めたもの
慶應義塾規約の改正
慶應義塾の解散
他の学校法人との合併
塾長の選任
常任理事、監事の選任
評議員選挙に関する細則

選出区分と任期

評議員の人数は、95名以上101名以内と定められています。これは、欠員が生じた際に定足数を満たすためです。評議員の任期は通常4年ですが、教職員評議員のみ2年となっています。

構成員

2014年（平成26年）11月から2018年（平成30年）10月までが第34期であり、2021年（令和3年）9月1日現在、95名の評議員が在籍しています。


評議員会は、慶應義塾の運営において重要な役割を担い、その決定は義塾の将来に大きな影響を与えます。

脚注

[慶應義塾豆百科] No.46 評議員の改選
* 第35期 評議員選挙

外部リンク

[慶應義塾豆百科] No.46 評議員の改選

第35期 評議員選挙

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