成田アキラ

成田アキラ：異色の漫画家、70代を超えてなお精力的に活動する生涯

成田アキラ氏は、1945年佐賀県唐津市生まれの漫画家です。幼少期を唐津で過ごした後、上京。都立小石川高校、明治大学工学部電気工学科を卒業という経歴を持ちます。大学では「この世は何でできているのか」という疑問から電気工学科に進学したというエピソードがあります。

漫画家としてのキャリアは、叔父である漫画家、ムロタニ・ツネ象氏のもとで修行を積んだ後にスタートしました。26歳でデビューした作品は、その前衛的な内容から打ち切りを経験しますが、その後も活動を続け、独自のスタイルを確立していきます。

テレクラ漫画と商業的成功

成田氏を世に知らしめたのは、1985年頃から本格的に取り組んだ「テレクラ漫画」です。テレクラ経営者との出会いから着想を得て、電話で知り合った女性との性体験を描いた作品を発表。その大胆な表現とリアルな描写は多くの読者を獲得し、商業的な成功を収めました。

作品には、約400人の女性（および少数の男性）とのセックス体験に基づいた、多岐にわたる性愛テクニックが描写されているのが特徴です。作品には自身の電話番号を記載しており、読者から直接連絡が来ることも多くありました。 成田氏は、ラブホテルではなく温泉へ女性を誘うことを好んでおり、それは「同じラブホテルでは漫画の絵柄にならない」という理由からでした。このことが、温泉マニアの読者層の獲得にも繋がっています。

取材相手となった女性の年齢層は18歳から75歳までと幅広く、特に30代から50代の既婚女性が多かったそうです。写真を見ながらリアルな描写を追求するなど、徹底したリアリティを重視した創作活動を行っていました。中には、成田氏の顔ほどの大きさの乳房を持つ女性もおり、その女性を混浴温泉へ連れて行き、他の男性の反応を観察して描いたというエピソードもあります。 また、ニューハーフからのセックス体験に関する取材依頼にも応じるなど、その活動範囲の広さも特筆すべき点です。

私生活と家族

27歳で結婚した成田氏ですが、自称「超・遊び人」であり、結婚後も妻とフリーセックスを続けています。結婚当初は連載が打ち切られ経済的に苦しかったため、薬剤師である妻に養ってもらっていた時期もありました。さらに、妻にテレクラを勧めたというエピソードも有名です。 娘3人がいますが、子供たちは父親の仕事について理解を示していたとのこと。妻も度々メディアに登場し、成田氏について語っており、夫婦間の良好な関係が伺えます。2020年のテレビ番組出演時には、妻が他の男性と性行為をしている様子を覗き見することで興奮する「寝取られフェチ」であると公言し、話題を呼びました。

多彩な活動と社会貢献への意識

漫画家としての活動以外にも、アダルトグッズのプロデュース、出会い系サイトの運営、性のカウンセリングなど、多岐にわたる活動を展開しています。2018年にはTwitterを、2021年にはYouTubeチャンネルを開設し、積極的に情報発信を行っています。

さらに、日本艶主党というネット政党を設立し、政治経済に関する意見も発信。愛国心を強く持ち、独自の政策を提唱しています。少子化対策として出会い系カフェのプロデュースなども行うなど、社会貢献への意識も高く持っています。2021年には自伝を出版しており、その波乱に満ちた人生を振り返っています。

作品一覧

成田氏の作品は多岐に渡り、テレクラ漫画から科学漫画、性愛に関する書籍、自伝まで幅広く執筆しています。『テレクラの秘密』シリーズ、『奥の色道』、『成田アキラのエッチBOOK』など、多くの作品が現在でも高い人気を誇っています。また、共著作品も多く、特に妻との共著作品は、夫婦間のユニークな関係性が垣間見える内容となっています。

まとめ

成田アキラ氏は、70代を超えてもなお、精力的に活動する稀有な存在です。その活動は漫画家という枠を超え、多様な分野に及んでいます。常に挑戦を続け、自らの性に対する考え方をストレートに表現し続ける彼の姿勢は、多くの読者や視聴者に強い印象を与え続けています。彼の活動は、性と社会、そして人生に対する独自の視点と哲学を示すものであり、これからも注目を集め続けるでしょう。

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