戦隊ヒーローシリーズ

概要

バンダイが展開する、スーパー戦隊シリーズに登場するキャラクターのソフトビニール製人形シリーズです。単にヒーローだけでなく、敵キャラクターやサポートキャラクターなども含む多様なラインナップが特徴です。

歴史と変遷

このシリーズは2001年にスタートしました。当初は全高約170mmのサイズで展開され、各商品のメーカー希望小売価格は税別700円でした。

しかし、シリーズが長く続くにつれて、社会情勢や製造コストの影響などにより、価格は段階的に上昇しました。例えば、『炎神戦隊ゴーオンジャー』（2008年）以降は800円に、その後900円となり、さらに近年では1100円台の商品も登場するなど、価格帯は大きく変化しました。価格の上昇と並行して、ソフビ本体の細かな造形や塗装が簡略化される傾向も見受けられました。また、『ゴーオンジャー』以降、商品の外箱がなくなり、透明な袋に入った状態での販売形式が定着しました。

一方で、2023年放送開始の『王様戦隊キングオージャー』からは、シリーズの仕様が大きく見直されました。フィギュアの全高が約135mmに変更されるとともに、価格も開始当初と同じ税抜700円に戻されました。これは、より多くの子どもたちが手に取りやすく、コレクションしやすい商品を目指すという方針転換の現れと言えるでしょう。

多様なキャラクター展開

「戦隊ヒーローシリーズ」の大きな魅力は、登場キャラクターのラインナップの幅広さにあります。物語の中心となるレギュラーの戦隊メンバーに加え、以下のようなキャラクターも積極的に商品化されています。

シリーズ途中で登場する追加戦士
パワーアップした姿である強化フォームや別モード
物語を盛り上げる敵キャラクター（怪人、幹部など）
ヒーローをサポートする仲間たち

これらのキャラクターは、本流のシリーズ内で商品化されるだけでなく、テーマ別の派生シリーズとして展開されることもあります。例えば、『特命戦隊ゴーバスターズ』の「バディロイドシリーズ」、『烈車戦隊トッキュウジャー』の「シャドーラインコレクション」、『王様戦隊キングオージャー』の「バグナラクシリーズ」などが存在します。

特に、『海賊戦隊ゴーカイジャー』（2011年）放送時には、過去のスーパー戦隊のメンバーを新規造形で展開する「レジェンド戦隊ヒーローシリーズ」が登場し、歴代ヒーローたちのソフビ化が実現しました。このシリーズでは付属武器がオミットされている商品が多く見られました。

初期の製品には武器などの小物パーツが付属することが多かったものの、後に省略される傾向が見られました。しかし、2023年のリニューアル以降の製品では、一部に付属武器が再び同梱されるケースも見られます。

他シリーズとの関連

バンダイからは、本シリーズと同様に人気の特撮キャラクターをソフビ化した「ライダーヒーローシリーズ」（仮面ライダー）や「ウルトラ怪獣シリーズ」（ウルトラマン）が展開されており、「戦隊ヒーローシリーズ」はこれらと並ぶ定番のソフビラインとして親しまれています。

まとめ

「戦隊ヒーローシリーズ」は、2001年の開始以来、スーパー戦隊の玩具として中心的な役割を担ってきました。約170mmから約135mmへのサイズ変更や価格の変遷、造形や仕様の細かな変更を経ながらも、スーパー戦隊の世界を手軽にコレクションし、子どもたちの遊びを豊かにするアイテムとして、長年にわたり多くのファンに支持されているシリーズです。

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