戸羽川駅

戸羽川駅の歴史と特徴

戸羽川駅（とばがわえき）は、岐阜県岐阜市にかつて位置していた、名古屋鉄道高富線の駅です。この駅名は、近くを流れる戸羽川にその由来を持っています。駅の歴史は1913年にさかのぼり、長良軽便鉄道の一部として駅が設けられました。当初は継子渕駅（ままこぶちえき）という名称でしたが、1934年に戸羽川駅に改名されました。この改名の際、隣接する駅も名前が変更され、戸羽川駅が存在する場所は、長い間交通の要所として機能していました。

開業から廃止までの沿革

戸羽川駅は1913年12月25日に長良北町駅から高富駅までの路線が開通したことで開業されました。1915年11月には、美濃電気軌道市内線との接続が実現し、一週間後の11月26日からは直通運転が始まりました。1920年には長良軽便鉄道が美濃電気鉄道に統合され、これにより高富線の一部としての地位を確立しました。1930年には名古屋鉄道の傘下に入り、より多くの利用者に支えられるようになりました。

駅名の変更があった1934年7月26日には、戸羽川駅に改称されたものの、1960年4月22日には高富線全体が廃止されることとなり、同時に駅も廃駅となりました。これは、自動車の普及や交通手段の変化に伴うもので、交通機関としての役割は終了しました。

駅の構造

戸羽川駅は、単式の1面1線のホームを持ち、待合所が設置されていました。かつては相対式の2面2線の交換駅として使われていましたが、下岩崎駅や三田洞駅が列車交換の機能を果たすようになってからは、その役割を終えました。

駅跡の現況

現在、戸羽川駅の跡地は岐阜バスの「戸羽川」停留所の近くに位置しています。また、駅周辺では戸羽川が分流し、蛇行しています。かつては駅が二つの川の間にあったため、独特な地形の中に設置されていましたが、廃止後には河川の改修が行われ、現在は戸羽川の東側の岸に駅跡が存在しています。

隣接駅

名古屋鉄道の高富線に位置していた戸羽川駅の隣には、下岩崎駅と三田洞駅がありました。興味深いことに、1938年までは三田洞駅の間に上岩崎駅が存在し、地域の交通に貢献していました。

結論

戸羽川駅は、岐阜市における歴史的な交通の要所として、多くの利用者に親しまれていた駅です。その独特な場所は、今でも地域の人々の記憶に残っています。廃駅となった現在でも、その存在感は様々な形で地域に影響を与え続けています。

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