戸部田誠

戸部田誠（とべた まこと）は、1978年生まれの日本のフリーライターです。彼は、主にテレビ番組やお笑いに関する著作を発表しており、「てれびのスキマ」というペンネームでも活動しています。このペンネームは、彼が運営していた同名のブログに由来します。

戸部田は福岡県で生まれ、静岡県浜松市で育ちました。少年時代は格闘技ファンで、格闘技雑誌の編集者を目指して東京の大学に進学しました。大学卒業後は、地元浜松で会社員として働く傍ら、2005年にテレビ批評ブログ「てれびのスキマ」を開設しました。このブログは、水道橋博士などからも評価を受け、注目を集めるようになりました。

2009年にライターとしての活動を開始し、当初は土日のみの兼業ライターとして活動していました。2013年には、著書『タモリ学』の執筆を機に独立し、フリーライターとしての道を歩み始めます。その後しばらくは福島県いわき市に在住していましたが、2015年に星野源のインタビューを担当したことをきっかけに上京し、東京を拠点に活動しています。

戸部田は、放送批評懇談会の正会員であり、ギャラクシー賞の選考委員も務めていました。彼の著作は、テレビ文化やお笑いに対する深い洞察に基づいたものが多く、独自の視点と詳細な分析が特徴です。

主な著書には以下のようなものがあります。

『タモリ学　タモリにとってタモリとは何か？』 (2014年、イースト・プレス) : タモリという人物を多角的に分析した一冊。
『コントに捧げた内村光良の怒り 続・絶望を笑いに変える芸人たちの生き方』 (2015年、コアマガジン) : 内村光良の芸人としての生き様を描いた作品。
『1989年のテレビっ子』 (2016年、双葉社) : 1989年のテレビ番組とその時代を回顧した作品。
『人生でムダなことばかり、みんなテレビに教わった』 (2017年、文藝春秋) : テレビが私たちの生活に与えた影響を考察したエッセイ。
『笑福亭鶴瓶論』 (2017年、新潮社) : 笑福亭鶴瓶という芸人を深く掘り下げた評論。
『全部やれ。: 日本テレビえげつない勝ち方』 (2018年、文藝春秋) : 日本テレビの番組制作戦略を分析した一冊。
『売れるには理由がある』 (2019年、太田出版) : 商品やコンテンツがヒットする理由を考察した書籍。
『史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記1980-1989』 (2022年、双葉社) : 1980年代のクイズ番組ブームを背景にした青春群像劇。
『フェイクドキュメンタリーの時代: テレビの愉快犯たち』 (2024年、小学館) : フェイクドキュメンタリーというジャンルを解説した作品。

また、共著として以下の書籍にも参加しています。

『大人アイドル~プロフェッショナルとしてのV6論』 (2016年、サイゾー) : V6というグループをアイドル論の視点から分析。
『キネマ旬報コレクション 21世紀の淀川長治』 (2016年、キネマ旬報社) : 映画評論家、淀川長治に関する評論集。
『大人のSMAP論』 (2016年、宝島社) : SMAPというグループを多角的に考察した一冊。

戸部田誠は、テレビというメディアに対する深い愛情と、お笑いに対する鋭い分析力を持ち合わせており、その著作は多くの読者に支持されています。彼の活動は、テレビ文化の研究や批評に大きな影響を与え続けています。

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